休日の「ループ」から抜け出せそう
「休む」とひと口に言っても、奥が深いですね。疲れた→休むという漠然としたイメージを根本からひっくり返されました。疲れ果てると心身にこんな反応が出て、休日はこんな過ごし方をして、気づけばまた同じ反応が......というループによくはまっていましたが、そうか、こういう理由で「○○モード」になっていたのかと、神経レベルのしくみを知って納得。なんだかホッとしました。
まだまだ紹介したいところですが、最後に1つ。自分にとって「安全・安心」の種になるものを「リソース」と呼ぶそうです。友人、ぬいぐるみ、言葉、歌......人生の重大局面で支えられたものは何だろう? 自分に問いかけ、「リソース」をかき集めるのもいいそうです。
自分を大切に守るために知れてよかったことばかり。中身の濃い読書でした。真摯に、こちらの目を見て語りかけているかのような文章で、著者と同じ空間で話をしている感覚になりました。こんな読書時間も、「本当の休み方」の1つになりそうです。
(Yukako)
『心療内科医が教える本当の休み方』鈴木裕介 著(アスコム)
■目次
PART1 疲れたけれど休めない人へ 心療内科医が教える本当の休み方
PART2 あなたの心と身体を癒やすカギは「自然なゆらぎ」と「自律神経」にある
PART3 人は「安全」と「安心」を感じると、癒やされ、回復していく
PART4 自分の身体のニーズを知り、適切な回復行動をとろう
PART5 新しい自分が見つかる「BASIC Ph」の話
最終章 「身体と調和する」生き方を目指そう
■鈴木裕介さんプロフィール
すずき・ゆうすけ/内科医・心療内科医・産業医・公認心理師。2008年高知大学卒。内科医として高知県内の病院に勤務。研修医時代に経験した近親者の自死をきっかけに、メンタルヘルスに深く携わるようになる。一般社団法人高知医療再生機構にて医療広報や若手医療職のメンタルヘルス支援などに従事。2015年よりハイズ株式会社に参画、コンサルタントとして経営視点から医療現場の環境改善に従事。2018年、「セーブポイント(安心の拠点)」をコンセプトとした秋葉原内科saveクリニックを開院、院長に就任。身体的な症状だけではなく、その背後にある種々の生きづらさ・トラウマを見据え、こころと身体をともに診る医療を心がけている。その実践で得た知見をより社会に活かすために起業し、企業のメンタルヘルス対策のコンサルティングや執筆・講演活動も積極的に行っている。主な著書に17万部を突破した『我慢して生きるほど人生は長くない』(アスコム刊)がある。
画像提供:アスコム
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