2024/4/ 1

「なんだか最近ツイてない」そんな人に知ってほしい《運》の秘密。

「あの人は運がよくていいなぁ。それにくらべて私は......」と思うこと、ありませんか? 運という実体のよくわからないものを、私たちは心のどこかで意識しながら暮らしていますよね。「なんだか最近ツイてない」とくすぶっている人に知ってほしい、運にまつわる話をご紹介します。

運・不運はだれの身にも公平に起きるもので、運をどう生かすかに人は主体的にかかわっていける。「運のいい人」には、共通の考え方や行動パターン、振る舞いがある――。脳科学者・中野信子さんは、そう考えているといいます。

では、運のいい人と悪い人の差は何なのでしょうか? 運には非科学的なイメージがありますが、「運がいい・悪い」の秘密に科学的なアプローチを試みた一冊があります。上に紹介した中野信子さんの『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(サンマーク出版)です。

コインの表と裏。1万回投げると...

「運・不運はだれの身にも公平に」とありますが、実感として、「そうは思えない!」という人は多いのではないでしょうか。ここで、数学の理論「ランダムウォークモデル」が紹介されています。

たとえば、コインを投げて表が出たらプラス1、裏が出たらマイナス1進むとします。コインを1万回投げた結果を座標軸に落とし込むと、おおよそプラス200から300、マイナス200から300に。ぴったり0になることも、プラスかマイナスが1万回続くことも、めったにないそうです。

運もこれと同じ。人生における目の出方は、ある程度どちらかに偏るものの、圧倒的なプラスもマイナスもめったにない。ただ、どちらかがしばらく続くと、実際はランダムに起きていても、人間の脳は幸運または不運ばかりだと「錯誤」してしまうのです。

そして忘れてはならないのが、私たちの身の回りには「見えない」運・不運が無数にあるということ。たとえば、いつもと違う道を通った場合、いつもの道に100万円が入った封筒が落ちていたかもしれないし、そこで転んでいたかもしれない。しかし、通らなかった道の幸運・不運の自覚はありません。

私たちはつい、目に見える運・不運だけに注目し、「運がいい」「運が悪い」と言ってしまいがちです。けれど、その向こう側には何倍、何十倍もの自覚できない、検証できない運・不運があり、それらを含めれば、実はだれにでも公平に運は降り注いでいるのです。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]「運のいい人」の絶対条件
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