肌に塗って得られる効果
(1)保湿効果
肌に塗って得られる効果のひとつに、水分を保持する効果があります。この効果は、保湿成分であるグリセリンと同様であることが、山田養蜂場が運営するみつばち健康科学研究所の調べで明らかになっています(ちなみに、こちらの研究で使用されたのはルーマニア産のアカシアハチミツです)。
ハチミツの保湿効果をダイレクトに得たいなら、最もおすすめなのはパック。ハチミツを顔全体に塗り、垂れそうなら上からラップを重ねたり、化粧水をたっぷりと染み込ませたローションマスクを重ねたりするのもおすすめです。ただし、表面が乾かないように注意しながら行うことが大切。3分ほどパックしたら、化粧水や精製水をたっぷりと含ませたコットンで優しく拭き取りましょう。その後、いつものスキンケアを行ってください。
この他、ハチミツは唇にも塗ることができます。フェイスパックと同様のケアができるほか、砂糖を混ぜてリップスクラブとして使用するのもおすすめです。
(2)シミやそばかすを予防する効果
ルーマニア産アカシアハチミツを使った実験では、シミやそばかすを予防する効果も認められています。シミの元であるメラニンの産出を抑制する作用、シミの元であるメラニンを作り出す酵素であるチロシナーゼの活性を阻害する作用、ともにハチミツの濃度を高くすれば高くするほど強くなることが明らかになっています。
(3)吹き出物を予防する効果
ハチミツが持つ殺菌作用を利用して、吹き出物を予防・改善する効果も期待できます。最もおすすめなのは、手持ちの洗顔料を泡立てる時に少量のハチミツを混ぜるという方法。いつもより弾力のある泡が立ち、しっとりとした洗い上がりになります。保湿作用も期待できて一石二鳥です。
(4)真菌(カビ)感染による皮膚炎を改善する効果
水虫や頭部白癬(しらくも)、癜風(でんぷう)などの真菌(カビ)感染による皮膚炎を改善するのにハチミツは効果的であることが高知大学大学院のンガツ・ランドゥ・ロジャー氏らの研究の結果、明らかになっています。
ただ、どのハチミツでもいいというわけではないようで、アカシアハチミツに真菌感染による皮膚炎を改善する効果があり、その安全性が高いこともわかっています。なお、先にご紹介した実験では直接患部にアカシアハチミツを塗っているということでした。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。