きゃりーぱみゅぱみゅのデビュー時から美術演出を手掛けるなど、ファッション業界のみならずカルチャー界からも注目されるアートディレクター兼アーティストの増田セバスチャン氏。今、世界的に注目を浴びている「kawaii」の先駆者でもあります。2014年8月24日、ワタリウム美術館(渋谷区)で行われた、増田セバスチャン氏トークショー「2020年の原宿kawaii~運動体としてのアート~」では、そんなセバスチャン氏が改めて自分の活動を振り返りました。
第1回目レポはコチラ:原宿カルチャーは「ホコ天」から生まれた
ストリートの人々とコール&レスポンスを繰り返して築き上げた
もともと舞台や現代美術の世界にいたセバスチャン氏は、今から約20年前、表現の場として原宿に「6%DOKIDOKI」というショップをオープンさせました。このショップは今も続く人気店で、20年という年月を原宿っ子たちと共に過ごしてきました。
輸入物の雑貨でひしめく当時の店内は、セバスチャン氏が「ストリートの人々とコール&レスポンスを繰り返して築き上げた」という商品が並べられていきました。「6%DOKIDOKI」で集い、お手本の無い自分だけのオリジナルファッションの発表会を行うために原宿のストリートへ繰り出したのです。
その一歩は、後の「原宿ファッションウォーク」へと進化します。記念すべき1回目の主催はセバスチャン氏本人であり、ファッションウォークの先頭は「6%DOKIDOKI」のショップガールでした。歩行者天国(ホコ天)が無くなってから、集いを失っていた原宿っ子たちが意志をもって集まり始めたのです。2010年8月から始まったファッションウォークは、今では多くの原宿っ子たちが集まる大人気のイベントへと進化していきます。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。