原宿の魅力!これがベスト10
原宿は、人々の興味関心を先回りする形で都市が形成される特徴があります。話題のブランドやスイーツは、原宿をまず拠点に展開されることが多く、それだけに、街の新陳代謝も活発です。その一方で、少し裏路地に入ると、レトロなビルや個性的な古着屋などを発見することができ、原宿の懐深さを体感することができます。今回は、原宿の魅力を10点の写真とともに紹介します。
【1】 JR原宿駅表参道口
1924年(大正13年)に竣工した木造建築であり、都内で現存する木造駅舎で最も古い。一日の平均利用者は約7万人。休日には若者たちの利用で小さな駅は大変な混雑となります。
【2】歩道橋から眺める表参道

けやき並木が生い茂り、緑の美しい景観。「表参道ヒルズ」は、この景観に配慮し、建物の高さを並木と同じ程度に抑えています。また、「TOD'S」の外壁も、けやきを模した形になっています。けやき並木は、表参道のシンボルとして愛されていることが分かります。
【4】原宿のランドマーク、ラフォーレ原宿
1978年オープンのラフォーレ原宿。120を超えるショップが入るほか、期間限定ショップなども展開。年に2回のセール「グランバザール」は、日本一遅くはじまり、日本一お得として知られ、海外で発行される日本のガイドブックにも、セールの期日が掲載されています。
【5】明治通りに並ぶ、H&MとFOREVER21
ファストファッションのブランド「TOPSHOP」(2006年)、「H&M」(2008年)、「FOREVER21」(2009年)が続々と原宿にオープンし、2008年はファストファッション元年とよばれました。それぞれ他エリアにも店舗が複数ありますが、ポップな雰囲気のディスプレイや品揃えに原宿らしさが感じられます。
【6】人で埋め尽くされた竹下通り
竹下通りは、原宿駅から明治通りに向かってゆるやかに下る、全長約350メートルの通りで、1970年代末頃から話題のエリアでした。現在もパンクやゴスロリ系のショップ、雑貨アクセサリーのお店、クレープやカフェなどが集積し、修学旅行生のほか、外国人観光客の訪問も多い通りです。
【7】ゆったりとした遊歩道が続くキャットストリート

キャットストリートは、東京オリンピックが開催された1964年、暗渠化された渋谷川の上に作られました。表通りよりも小規模な商店が集積し、車の通行が少ないため、ゆったりとした雰囲気が特徴です。ガードレールにはショップ店員や客の自転車が並び、おしゃれな景観をつくります。
【9】裏原宿の通りに展開されるグラフィティーアート

所有者にとっては迷惑行為でしょうけれど、原宿はストリートアートの多いエリアとしても知られています。特に注目なのが、タイルを使ったインベーダーアート。発見した人がツイッターやインスタグラムなどにアップするなどして話題になっています。
このコラムでは、今後、原宿エリアガイドや原宿人物図鑑、原宿キーワード辞典など、原宿にまつわるコンテンツを紹介していきます。
プロフィール
渡辺明日香 共立女子大学大学院家政学研究科修士課程修了。首都大学東京大学院人文科学研究科博士後期課程修了(社会学博士)。共立女子短期大学准教授。ストリートファッションの定点観測に基づく現代ファッションの研究を行う。著書に「ストリートファッションの時代」(明現社)、「ストリートファッション論」(産業能率大学出版部)、「新装改訂版 日本のファッション」(青幻舎)など。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。