出雲あきらの演劇Life
トニー賞授賞式に22回出席している唯一の日本人、出雲あきら氏が今注目のお芝居を紹介。演劇評論家でありながら現役広告マンでもある出雲氏独自の視点で、ビギナーさんにもぴったりな1本を紹介します。
2014/2/19

【第6回】井上ひさしの最高傑作にして最高峰の一人芝居『化粧』 新演出版で3月再上演へ

大衆演劇の女座長が見たのは現実かそれとも夢か?

さびれた芝居小屋の淋しい楽屋。そこにいるのは大衆劇団「五月座」の女座長五月洋子。遠くから客入れの演歌が流れ込んでくるやいなや、座員一同に檄を飛ばし始める。洋子が白塗りから衣裳をつけ、カツラをかぶりヤクザの伊三郎へと変身していく間も、口立稽古に余念がない。

その慌ただしい楽屋に、思わぬ人物が訪ねてくる。それは昔、洋子が泣く泣く捨てたはずの一人息子を名乗る人物であった。息子との再会と、洋子の十八番である母もの芝居「伊三郎別れ旅」の話が重なりあって・・・・・・。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]観客の想像力を最大限にかきたてる世界観
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