若き頃の井上ひさしが脚本で参加し、1964年から69年までの5年間、NHKで放送されたミュージカル仕立ての人形劇『ひょっこりひょうたん島』が全く新しい舞台作品として誕生することになりました。
「伝説の人形劇」ともいうべきこの作品は、火山の噴火で大海原を漂うことになった島を舞台に、個性的すぎるキャラクターたちが繰り広げる奇妙奇天烈な冒険物語です。誰もが口ずさめるテーマソングや独特のユーモアで日本中がテレビにくぎ付けになりました。
脚本、演出、音楽...一流クリエイターが集結
今回の舞台化で脚本を手掛けるのは、演劇・放送など多岐にわたって才能を発揮し、劇作家・演出家・小説家で劇団「遊園地再生事業団」主宰である宮沢章夫と、宮沢に師事する若き脚本家山本健介で、彼らがオリジナルストーリーを書き下ろします。そして演出は、『上海バンスキング』『もっと泣いてよフラッパー』など数々のヒット作品で知られる串田和美。演劇と音楽を絶妙に融和させ、大胆な舞台空間を描き出す独特の演出手法には定評があります。本舞台には役者としても参加しますが、どんな役になるのか謎だそうです。
さらに、今回の劇に欠かせない音楽を担当するのは、数多くのミュージカル作品を手掛け、舞台音楽家として活躍し、テレビ・ラジオでも数多くのヒット曲を生み出していった宮川彬良。故宇野誠一郎が手掛けた人形劇版の名曲を軸に、自ら"ひょうたん島ファン"と語る宮川が手掛ける歌と音楽が、ひょうたん島の世界に奥行きを与えることでしょう。
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