出雲あきらの演劇Life
トニー賞授賞式に22回出席している唯一の日本人、出雲あきら氏が今注目のお芝居を紹介。演劇評論家でありながら現役広告マンでもある出雲氏独自の視点で、ビギナーさんにもぴったりな1本を紹介します。
2015/12/ 7

【第37回】伝説の人形劇「ひょっこりひょうたん島」が舞台化 50年の時を経て生まれ変わった"漂流劇"

ドン・ガバチョは白石加代子

ドン・ガバチョ、トラヒゲをはじめ、『ひょっこりひょうたん島』はそれぞれのキャラクターのイメージがとても強烈です。今回の舞台化ではそれにとらわれることなく、俳優陣それぞれの個性をより増幅して演じることになると聞いていますが、どうなるか楽しみです。

ニヒルなギャング、マシンガン・ダンディを演じるのはミュージカル界のプリンス、井上芳雄。近年はストレートプレイでも実力を発揮しています。

子供たちと島へ遠足にやってきたサンデー先生役には、宝塚時代から高い歌唱力と演技力で注目を浴び、退団後も舞台に引手あまたの安蘭けい。

子供たちのリーダー、博士を演じるのは、12代目三井のリハウスガールで、若手実力派の山下リオ。

世界を荒し回った海賊トラヒゲには、日本を代表する喜劇役者の小松政夫。

そして、今回、最も注目のキャスティングは、ひょうたん島の大統領ドン・ガバチョ(男性)を女優の白石加代子が演じることです。役柄により千変万化の顔を見せ、卓抜した演技力で観客を魅了し続ける白石が、この作品の最も個性的なキャラクターをどう演じるのでしょうか。

この人形劇のテレビ放送が開始されたのは、前回の東京オリンピックが開催された年で、高度経済成長の真っ只中でした。日本人全員が見ていたと言っても過言ではないほどの名作です。50年の時を経て、生身の人間が演じる舞台として生まれ変わり、いったいどんな作品になるのか、初日の幕が開くまで、想像もつきません。

"漂流劇"と銘打たれた本作品。我々もひょうたん島とともに、漂流の旅に出てみませんか。


『漂流劇ひょっこりひょうたん島』
東京公演 12月15日(火)~28日(月) Bunkamuraシアターコクーン
松本公演 2016年1月9日(土)~10日(日) まつもと市民芸術館・主ホール
大阪公演 1月15日(金)~17日(日) シアターBRAVA!
福岡公演 1月23日(土)~24日(日) キャナルシティ劇場
東京2月公演 2月3日(水)~11日(木・祝) シアターコクーン

出演:井上芳雄(マシンガン・ダンディ)、安蘭けい(サンデー先生)、山下リオ(博士)、小松和重(テケ)、山田真歩(プリン)、一色洋平(海賊)、久保田磨希(チャッピ)、内田紳一郎(ダンプ)、真那胡敬二(海賊)、大森博史(海賊)、中村まこと(海賊)、串田和美(?)、小松政夫(トラヒゲ)、白石加代子(ドン・ガバチョ)

脚本:宮沢章夫/山本健介/串田和美
演出・美術:串田和美
音楽:宇野誠一郎/宮川彬良
作品の詳細は公式サイトで。


出雲 あきら(いずも・あきら) 出雲 あきら(いずも・あきら)

演劇評論家。ラジオや雑誌等で多くの演劇コーナーを担当。トニー賞授賞式に20年出席している唯一の日本人。広告会社電通に勤務する会社員でもある。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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