アダルトグッズで感じた"希望"
女友達と暮らすなら壁の一つになる、性の悩みを扱う章も。作中には、4人がアダルトグッズショップを訪れるシーンが登場します。小林さんも、友達と一緒に女性限定のアダルトグッズショップへ行った経験があるそう。
「説明してくださった店員さんが、男性経験がないとおっしゃっていたんですよ。それがすごく希望だなと思ったんです。『男性に頼らなくてもいいんだ』と、明るい気持ちになりました。
この章は読む人を選ぶかなと思ったんですが、特に女性の読者の方々から大きな反響をいただけて嬉しかったです」
インタビュー中、小林さんが繰り返し口に出した言葉が、「自由」と「希望」。「こうやって自由を求めるということは、きっと不自由だったんでしょうね~」と、照れ隠しのように笑います。
「同世代の読者の方々とは、20代後半の謎のプレッシャーを一緒に振り返って、『あの時期つらかったですよね~』と語り合いたいです(笑)。今まさに20代後半の方々には、この小説から、こんなに自由な選択ができるんだという希望を受け取ってもらえたらと思います。
4人以外の視点から書いている章もあり、『彼女たちのような選択は自分にはできないな』と思う方にも読んでいただきたいです。必ず4人のようになろう!というのがこの物語のメッセージではなく、結婚する生き方もできるし、しない生き方もできる。人生の選択肢が一つ増えるような、自由な気持ちになってもらえると嬉しいと思い、結末にもその思いが込められています」
生き方の選択肢が増えつつある現代。もしかしたら何年か後には、友達同士で"一生最強"な生き方がスタンダードになっているかも......? そんな想像が膨らむ一冊です。
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東京バーゲンマニア編集部
Written by: 馬場レオン
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。