家具だけでなく家屋まで販売する無印のブランド力
2階は家具や寝具、照明、掃除用品など住空間に必要なものが並んでいます。圧倒されたのは、無印の平屋の家「陽の家」の原寸大モデルハウス。ウッディな空間が落ち着きます。
(建物内にモデルルームが! しかも周辺にまだスペースの余裕があります)
しかし本体工事価格は1925万円(税込)。それよりも買えそうな「無印良品の小屋」の模型に引き寄せられました。
(「方丈記」みたいに庵で隠居したいときに買いたいシンプルな小屋)
約9平米の小屋が300万円位で、どこでも好きなところに建てられ、ワーケーションに良さそうですが「小屋までの電力供給工事については、お客様のご負担となります」という注意事項が気になります......。家の次は、いつかおしゃれな無印のお墓(無印仏)も売ってほしいです。
3階は衣料品や文房具などが売られています。量り売りマフラーという珍しい形式も。既製品のマフラーが長すぎると感じている人には良いそうです。タイツやインナー、タオルなどつい購入。やはり無印に来て何も買わないままでは帰れません。
カフェにも行き、内側からも無印に満たされた午後。楽しくショッピングして充実感に満たされたまま帰ろうとしたら、最後にちょっとしたトラップが。
(セルフレジは現代人のたしなみなのでしょうか......。おしゃれすぎる空間で緊張)
さすが有明の住人は皆さんセルフレジを使いこなしていたのですが、私はまだそこまで至らす、同じものを間違えて2回レジに通すという失敗をしてしまいました。
取り消そうとしたら係員呼出しモードになって、かえってお手数をかけてしまうことに......。湾岸エリアで心が浮ついていたのでしょうか。無印の東京有明店でスムーズに買物できるようになったら、都会人としてステージアップしそうです。
辛酸なめ子
東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デ
ザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。