辛酸なめ子の東京アラカルト
漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが注目する東京のお出かけスポットやイベントを紹介。辛酸さんならではの視点、現地でのエピソードに思わずニヤッとしてしまいます。
2019/4/24

大人の健全な遊びスポット、アソビル【辛酸なめ子の東京アラカルト#26】

うんこブームの最終形態、うんこミュージアムで童心に......

そして2階には、脱出ゲームやVR、体験型のシアターなど、強力なコンテンツがひしめいています。中でも「うんこミュージアムYOKOHAMA」は、うんこをテーマにした異色のミュージアム。うんこ漢字ドリルもヒットしていましたが、日本人のこのところのうんこ好きはヤバいです。

ウンコ・ボルケーノと、持ち運べるマイうんこ。だんだんうんこへの愛着が高まります。便秘も改善しそうです。

こちらは入口に入ってすぐ、便器に座らされて、いきむところからスタート。理性や羞恥心が次第に取り払われ、気付いたら「うんこ」という単語を堂々と発せられるようになります。床に投影されたうんこを踏みまくるゲーム、全力で「うんこ~!」とシャウトしてうんこを大きくするゲーム、著名人によるうんこの絵のギャラリー、カラフルなうんこと写真を撮れる"映え"スペース、プロジェクションマッピングが投影されたウンコ・ボルケーノなど、うんこをあらゆる角度から楽しめる施設です。うんこがここまで人の創造力を刺激するものだったとは......。もはやカルチャーの1ジャンルです。

うんこミュージアムのSNS映えスポット、「フライングうんこ」。やはりまきぐそというのがかわいいです。

大人の遊び場=歓楽街、酒場、風俗、という価値観はもう古いのかもしれません。スマートでクリエイティブでアンチエイジングな施設、アソビルに、最先端の遊びを教えてもらったようです。

辛酸なめ子

1974年、千代田区生まれ、埼玉育ち。漫画家・コラムニスト。著書に、『消費セラピー』(集英社文庫)、『女子校育ち』(ちくまプリマー新書)、『女子の国はいつも内戦』(河出書房新社)、『なめ単』(朝日新聞出版)、『妙齢美容修業』(講談社文庫)、『諸行無常のワイドショー』(ぶんか社)、『絶対霊度』(学研)などがある。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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