知れば、なお美味しい
お正月といえばおせち料理。一つひとつの料理に子孫繁栄、不老長寿、豊年豊作など意味があるのは知っているけれど、具体的な内容となると曖昧な知識しかなかったりしませんか?
なんとなく食べるより、ちゃんと意味を知って食べる方がご利益がありそうな気がします。おせちの基本知識、おさらいしてみましょう!
これだけで完璧! おせちの基本形
まずは入れ物となる"お重"。お重にもちゃんと意味があります。
段重ねの入れ物には「めでたさが重なるように」という意味が込められているそうです。お重の段数は正式には4段が基本。そう思うと、"正式"って結構なボリュームですよね。
さてさて、ここからは料理に込められた意味です。あなたはいくつ知っているかな?
まずは「祝い肴3種」です。
新年には、日本酒をみりんや生薬とともに漬け込んだ薬草酒"おとそ"を飲む風習がありますが、このおとそを祝うために頂く料理品を、「祝い肴」と呼びます。
その1つは「お田作り」。片口いわしを乾燥させたごまめは、かつて田の肥料にもしたことから「田作り」とも呼ばれています。「五万米=ごまめ」の当て字から、田んぼを作る縁起物として豊年豊作の願いを込め、おせちに詰められるようになりました。
2つ目は「黒豆」。「黒く焼けるまで、まめ (勤勉)に働けますように」という願いが込められています。関西風はふっくらですが、関東風は「しわが寄るまで元気で働けるように」としわができるように炊き上げます。
3つ目は「数の子」。親の「ニシン」が両親の健康を祝う「二親健在」に通じること、卵の数の多いことから、「子孫繁栄、子宝」という意味を持つ縁起物になっています。
この3つ揃えばおせちの形が整うといわれています。忙しくておせちを準備できなかった人も、年が明けたらとりあえずは食べておきたいですね。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。