1回のスキンケアで2つ以上の美容液を使うのはアリ?美容家の答えは...

「一度のスキンケアで美容液を複数使っても良いの?」そう尋ねられることがよくあります。今回は、それに対する筆者の見解、スキンケアの注意点についてお話しします。
一度のスキンケアで美容液を複数使っても良いの?
一般的に年齢を重ねるにつれて、肌悩みは増えていきます。それに加えて、最新の研究や技術を投影した美容液、トレンドの成分を配合した美容液が続々と登場しています。そのため、使いたい美容液をひとつに決められない方が多いのではないでしょうか。
その一方で気になるのが、一度のスキンケアで美容液を複数使っても良いのかどうか。結論からお話しすると、2個までなら使っても良いと筆者は考えています。
ただし、重複を避けるべき成分があるなどいくつか注意点があります。
一度のスキンケアで美容液を複数使う場合の注意点
以下、筆者個人の見解です。
(1)重複するのを避けたほうがいい成分がある

これは美容液に限ったことではありませんが、重複するのを避けたほうが良い成分があります。
例えば、レチノールは刺激が強い成分なので、配合された化粧品は一度にひとつとするのがベストです。
また、レチノールは、ビタミンCやピーリング剤などとの併用も避けたほうが良いでしょう。
ただし、ドクターシーラボ「エンリッチ メディカリフト デュオセラム」(7mL/3500円)のように、あらかじめレチノールとビタミンCを組み合わせた製品は別です。なぜなら、あらかじめ安全に使用することができるように開発・処方された製品だからです。
ピーリング剤もビタミンCも、単体で使用したとしても刺激になる可能性があります。ピーリング剤とビタミンCという組み合わせも含めて、何と合わせるかは慎重に検討する必要があると言えます。
ピーリング剤の主な成分も現在第4世代まで登場しているので、そのすべてとは言い切れない側面があります。少なくとも第2世代までのAHA(グリコール酸)、BHA(サリチル酸)といった成分は、レチノールなど刺激が気になる成分との併用は避けたほうが良いと考えています。
このほかにも、肌の弱い方は、刺激を伴う成分が配合されている美容液の使用は慎重に検討しましょう。
(2)ポイントケアなら気にせずともOK
シワ改善美容液や目元用美容液などのポイントケアアイテムは、美容液の併用にカウントしなくてもいいのではないかと筆者は考えています。ただし、この場合も前述の重複を避けたほうがいい成分については注意しましょう。
(3)重複する場合には目的が異なる美容液を組み合わせる

美容液の種類はさまざま。美白、保湿、エイジングケアなど目的に応じて使い分けている方が多いかと思います。この目的が同じものを同時に組み合わせないことも大切です。
(4)肌なじみを考え、片方は導入美容液にするのがおすすめ
化粧品を肌に行き渡らせることを考えるなら、美容液の片方は導入美容液にするのが個人的にはおすすめです。次に使うアイテムがなじみやすい環境に整える効果が期待できるからです。
つまり、この場合のスキンケアステップは、導入美容液→化粧水→美容液→乳液、もしくは、クリームとなります。
美容液を2つ使った分、朝のスキンケアで使用する乳液やクリームにはUVカット効果のあるものを使い、ステップを減らすのもおすすめです。
(5)使用順は垂れるものから

導入美容液ではない美容液を2つ組み合わせる場合の注意点は、垂れるものから順に使用すること。
また、次から次へと絶え間なく塗るのではなく、化粧水の後2分ほど待ってから美容液を塗るといったように化粧品がなじむ時間を取ることも大事なポイントです。
筆者のスタンスとしては、美容液は一度に1種類使うのがおすすめです。筆者自身は朝と夜とでスキンケアの目的が異なることを考え、使い分けをしています。また、複合的な肌悩みにアプローチする美容液を使うことで、一度のスキンケアで複数の美容液を使う必要性を感じていません。一美容のプロの見解として参考にしていただけますと幸いです。

遠藤幸子
エイジング美容研究家としてテレビ、雑誌、ラジオ、企業のインフォマーシャルなどに出演。美容記事の執筆・監修を行うほか、コスメブランドの広告なども手掛ける。自身が肌老けから脱却し、肌年齢?14歳になるまで行ってきた巻き戻し美容をVoicyにて配信中。『毎朝5分!肌年齢−14歳美容のプロが贈る巻き戻し美容』
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。