まさか不倫? 夫を信じられない
ある日、謎の男女が嵐のように八巻家にやってきました。「どちらさま?」と困惑するユキエ。その正体は、勘当されていた八巻家の長男で無職のマサルと、その彼女で配信者のルナピでした。アパートを追い出されて実家に戻ってきたといいます。
限界寸前のところに突然、いかにもやっかいそうな2人が加わり、もはや波乱の予感しかしない同居がはじまったのでした。
本作は、ここから怒涛の展開を見せます。息つく間もなく振り回され、心身ともにボロボロ。そんなユキエにとどめを刺す出来事が起こります。じつはここ最近、商店街のあちこちで女の幽霊が出るという噂が流れていました。なんでも、ずっと腹をさすりながら突っ立っているのだといいます。
ある日、見知らぬ女が「やまき酒場」に入ってきました。「やっと会えた...」「サトルさん...子どもができたの」と言い、腹をさすっています。この女が噂の幽霊? 子どもって!?
「知らねーよ!!」とサトルは全力で否定するも、ユキエには到底信じられません。というのも、サトルは付き合っていたころから、女の影が途絶えない男だったからです。案の定、スマホからマッチングアプリで知り合った女とのイチャつきやりとりが見つかり......。
もう我慢できない! ユキエは生後間もない娘を連れて、ついに八巻家を飛び出します。しかし、実家に戻っても八巻家に戻っても、八方塞がり......。家族にさんざん振り回されて自分を見失いかけていたところで、ユキエはある決断をします。
人の本性はピンチのときこそ現れるってこういうことだなと、読んでいて思いました。人生詰んだと感じても、そこからまた新しくはじめられる。そんな前向きなメッセージがこめられた作品です。
画像提供:KADOKAWA
(東京バーゲンマニア編集部)
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