「警報が鳴ると地下へ避難」困難を乗り越え日本へ来たウクライナのチョコレート物語
ウクライナの"今"を知るきっかけはニュースばかりではありません。たとえば、スイーツ。今回参加したチョコレートの発表会でも、ウクライナで過ごす人々の生活を感じることができました。
停電で電気も使えず...
参加したのは、大手通販サイト「フェリシモ」が運営する「幸福のチョコレート」の発表会です。2022年11月22日、都内で開催されました。
「幸福のチョコレート」は、世界のチョコレートを集めた企画で、毎年バレンタインやホワイトデーシーズンに開催されます。
(チョコレートバイヤーみりさんの話はユーモアたっぷり。テンポもよく楽しい)
チョコレートバイヤーのみりさんが「ローカルチョコレート」をテーマに、地元で愛されているチョコを仕入れてきます。ここでしか食べられないチョコレートや日本初上陸のチョコが並ぶため、愛好家からは一目置かれる企画。毎年、即完する商品も多数あります。
今回、世界から届いたチョコレートは、日本初上陸11ブランド27点を含む、全96ブランド165点。世界35の国と地域からレアチョコレートが集結しました。
そのなかに、初上陸のウクライナのチョコレートがあります。
リビウハンドメイドチョコレート
みりさんによると、国中が混乱している現在でも、ウクライナ西部の都市「リヴィウ」では日常の生活をしているそう。地元で絶大な人気を誇るチョコレートショップ「リビウハンドメイドチョコレート」も通常営業をしています。
1~3階がチョコレート工房とショップ、4、5階がカフェのお店で、できたてのおいしさが楽しめるのでカフェは常に満席。リヴィウ以外にも、ウクライナ国内にフランチャイズが65店舗あります。
"通常営業"というのは、やはり語弊があるでしょうか。
「空襲等の警報が鳴ると従業員は、地下に逃げ込むのだそうです。そして落ち着いたら、また業務再開。停電で夜も電気が止まることもあるそうです」(みりさん)
こうした状況のなか生まれるのが、「リビウハンドメイドチョコレート」のチョコレート。これまでもウクライナ国民を笑顔にしてきました。
今回「幸福のチョコレート」で扱うのは5商品です。
いずれも、ベルギーのチョコレート関係者がポーランドからウクライナへ陸路で入り、日帰りでとんぼ返り。次にベルギーまで陸路で送り、その後は船便で横浜まで運ぶ(その後、ヨーロッパ諸国の空港から飛行機で日本に運ぶ輸送方法に切り替えた)という、あらゆる困難を乗り越えて日本にやって来たチョコレートです。
5商品のうち、ヘーゼルナッツのチョコレート「ヘーゼルナッツミルク」(売価2050円)を試食しました。
コロンとした可愛い小粒のチョコレートを口に入れると、丸々としたヘーゼルナッツが歯ごたえ良く、香ばしさが口いっぱい溢れます。まわりを包むミルクたっぷりのチョコレートも上品な味で、クオリティの高い逸品だと感じました。
みりさんの元には、ショップのスタッフから「日本のみなさんが私たちのチョコを喜んでくれることを望んでいます」とのコメントが届いたそう。そして「ジャクユー(ありがとう)」とも。
来年手元に届く
今回試食したチョコレートのなかには、ウクライナ以外の名作チョコも多数ありました。
・南アフリカ「ジャック ラビット」から届いたカラフルな青い三角形のチョコレート
・ニュージーランド「デヴォンポート」からのレモネード味のチョコレート
・フランス「ロワ」の塩キャラメルのチョコレート
・フランス「メゾンギャンゲ」のフランボワーズピスタチオ
など、印象深いチョコレートは多かったです。
「幸福のチョコレート」のバレンタイン便は2023年1月31日までの申し込みで2月上旬から2月13日までに到着、ホワイトデー便は2月28日までの申し込みで3月上旬から3月13日までに届きます。
ウクライナのチョコレートも、申し込みが可能です。
(東京バーゲンマニア編集部 吉國まり)
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。