ミニチュア空港で旅行疑似感に浸り、心はテイクオフ......
「SMALL WORLDS TOKYO」は街の再現度が高くて、没入感が味わえます。
(西洋のお城も雰囲気あります。ドラゴンなども生息していました)
西洋の街並みにはドラゴンやペガサスがいたり、ファンタジーな世界にも現実逃避して遊べます。宇宙センターでは、定期的に宇宙船が発車するシーンを観賞できたり、あっという間に時間が経ちます。ところどころスポンサー(オフィシャルパートナー)の建物があって、サブリミナル的に社名が刷り込まれそうです。
中でも完成度が高かったのは関西国際空港かもしれません。JCBカードの会員なら無料で、それ以外の人も500円払えば、空港ラウンジを模した空間で離発着を眺めることができます。
(飛行機乗りたい~)(海外行きたい~)と、心で叫びながら、離陸して壁の穴に吸い込まれていく飛行機や、点滅する滑走路のライトに沿って駐機場に進んでいく飛行機などを眺めました。
(離陸し、壁の穴に吸い込まれて異次元へワープする飛行機。心の中では搭乗している気分です)
見ていたら、重大なアクシデントが発生!
(駐機場で飛行機が追突するハプニングが発生! 制御されている進路が少しズレてしまったのでしょうか)
フィンランドエアの飛行機がJALの飛行機に後ろから追突したのです。現実に起きたら大惨事です。しばらくしたら気付いたスタッフが飛行機を持ち上げて救い出し、別の駐機場に運んでいました。スモールワールドに巨人が登場! 思わぬ展開に内心盛り上がりました。
(2Fにはレストランも。ちょうどこの日はイケメン俳優がトークショーをしていました)
ミニチュア世界を堪能したあと、レストランに行ったらその日はたまたま若いイケメン俳優がトークショーを開催。
最前列の数少ないお客さん相手に「僕が洋服をよく買っているのは? ......GUです!」「中3の時、バレンタインのチョコはいくつもらったでしょう? ......6個です!」といったひとりクイズを司会なしで繰り広げていました。メンタルが相当強いです。
見ていたらハラハラして、またミニチュアの世界に現実逃避したくなってきました。多次元的にいろいろな世界戦を行き来できる「SMALL WORLDS TOKYO」は、思いのほかトリップできます。
辛酸なめ子
東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デ
ザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。