アウェイ感に負けずにオーダーする大人たち
それにしても、最近の若者は食に対して出費を惜しまないのでしょうか。ドリンクはだいたい500円前後だし、スイーツも600円以上だったり、自分が中高生だったら高くて手が出ないです。大人になった今でも、せっかくなら少しは食事になるものを、とホットドッグを購入。何歳になっても貧乏性で恐縮です。こちらのホットドッグはファンシーなこの空間にマッチして、ソーセージが妙にフワフワしてました。
映えを意識したイートインスペース。立ち食い席なので体力が必要です
若い人が多い空間に、時々話のタネに訪れたような会社帰りの人々が参入。
30~40歳位の会社員&OLさんのグループが全店舗で購入し、大人の経済力を見せつけていました。しかも大人のほうがやりたい放題で、アイスを途中まで食べてトッピングを足しにいくOLさんとか、40歳前後の男性はソフトクリームの中身だけ食べてコーンを「いらないです」と店員に返し「えっもういいんですか?」と困惑されていました。
若者だらけのフロアで無軌道なエネルギーに感化されたのか、それともアウェイ感のプレッシャーから暴走してしまったのか......。大人だからこそ節度を保つべきかもしれません。とかいって自分も椅子がなくてホットドッグ立ち食いしている身分なので何も言えないですが......。
いつも109は適度な緊張感を得られる空間です。平常心を保ってスイーツを楽しめれば、真の都会人です。
109なので客層的にプリクラコーナーも。意外と穴場かもしれません
辛酸なめ子
1974年、千代田区生まれ、埼玉育ち。漫画家・コラムニスト。著書に、『消費セラピー』(集英社文庫)、『女子校育ち』(ちくまプリマー新書)、『女子の国はいつも内戦』(河出書房新社)、『なめ単』(朝日新聞出版)、『妙齢美容修業』(講談社文庫)、『諸行無常のワイドショー』(ぶんか社)、『絶対霊度』(学研)などがある。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。