ずっと暗闇を恐れて生きてきました。洞窟で暮らしていた太古の昔から、遺伝子に刻み込まれているのでしょうか。夜は寝るとき、完全に電気を消すことができませんでした。幼少時、暗闇の中目を開けると、人魂が飛び交っているのをたびたび目撃したせいというのもあります。その時はそれほど恐怖を感じず、誰もが見ている、昼間の残像か何かだと思っていました。しかし年を重ねるうちに、あれは心霊体験だったのでは、と恐怖がフラッシュバック。他のさまざまな怪奇体験も重なり、暗闇が苦手になりました。
壁に男性の苦悶の表情が浮かび上がって......
そしてしばらく、電気をつけたまま寝ていて、豆電球とかではなく、普通の蛍光灯の、一段階暗くした程度だったのですが、朝起きると、残尿感ならぬ、残眠感が。
調べてみたら、電気をつけたまま寝ることのリスクは結構大きいようです。500ルクス以上の光や青白い光によってメラトニンが分泌されにくくなる。その結果、疲れが取れない、脳の発達に悪影響、太る、老ける、免疫力が落ちる、さらには乳ガンのリスクが高まる、という説まで。
もう年齢的に脳の発達は止まってそうですが、電気をつけたまま寝たらガンの危険なんてハイリスクすぎです。老ける、というのもダメージ大です。
何年か前、私は海外のホメオパシーの権威、ロバート博士に、暗闇が怖くなくなるホメオパシーを処方してもらいました。効果は結構あって、暗闇でもだいたい寝られるようになりました。とはいえ恐怖体験のほうは完全になくなったわけでなく、先日も壁に男性の苦悶の表情が浮かび上がり「グググ......」とうめいたりして、そんな時は、咄嗟の照明がほしいところです。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。