2012/11/25

【ブーム調査隊】チーズ、麺つゆ、ヨーグルト...メーカーの「看板商品レシピ本」なぜ人気?

計測器メーカー「タニタ」をはじめとする"社食レシピ本"ブームに続き、今、食に携わる企業による"看板商品"のレシピ本が相次いで登場している。

11月7日には森永乳業が展開しているロングセラーブランド「クラフト」のレシピ本「クラフトのCHEESEレシピ」(900円/主婦と生活社刊)が発売された。ボリュームのあるおかずやおつまみ、社員のおすすめレシピなど、バリエーション豊富な75品が紹介されており、発売から2週間でさっそく増刷が決定。売れ行きも好調だ。

「多種多様な『クラフト』のチーズから、各レシピに適した特長を持つチーズを選んでレシピを開発しています」と話すのは森永乳業の広報担当。各チーズの持ち味を熟知しているからこそ開発できるメニューの数々は、企業のレシピ本ならではの魅力だ。チーズ=ワインのおつまみのイメージが定着している日本で、もっと手軽に料理に活用してもらえればという願いが込められている。

ことし9月に「ヤマキの割烹白だしレシピ」(900円/幻冬舎ルネッサンス)を発売した「ヤマキ」も、すでに5刷の増刷を重ねており、累計売上部数も2万部を突破している。出版元の幻冬舎ルネッサンスの広報によると、主な購入層は30代女性だが、「白だし」にあまりなじみのない若い層も目立つとのこと。和食だけでなく世界各国のスープレシピといった多彩なジャンルを紹介している"意外性"もある。また、使いやすい新書サイズも人気に一役買っているようだ。

この第1弾の好評を受け、11月20日にはロングセラー商品「めんつゆ」をテーマにした第2弾も発売(「ヤマキの秘伝 めんつゆレシピ」900円)。大正6年創業の「ヤマキ」がこだわり続けてきた「めんつゆ」を使った100品のレシピを紹介している。

ほかにも、ミツカンによる「ミツカン社員のお酢レシピ 毎日大さじ1杯のお酢で、おいしく健康生活」(1260円/幻冬舎)や、明治の「明治ブルガリアヨーグルト レシピ BOOK」(900円/アスコム/11月23日発売)など、企業の顔とも言えるロングセラー商品のレシピ本が揃う。

メーカーならではの「多様なレシピ」、おなじみの商品の「意外な使い方」が魅力の "看板商品"レシピ本。珍しい食材などを購入せず、気軽に料理を楽しめるので、1人暮らしの自炊から家族の食卓まで、さまざまなシーンで重宝されそうだ。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

人気キーワードHOT

特集SPECIAL

ランキング Gourmet RANKING

Instagram