2010/12/ 7

Lot#001 セレブのオーラを吸収したワンピース

このコーナーでは毎月、もう不要になった私のいわくつきの私物をプレゼントさせていただこうと思っています。粗品ですが......よろしければご応募いただけると幸いです。

デヴィ夫人にお目にかかるために新調

記念すべき第一回は、まだサブプライムローンの混乱が発生していなかった2008年初夏の思い出の品物です。たしか7月の終わり頃、「サイゾー」誌の仕事で、デヴィ夫人にインタビューすることになりました。日本で唯一の本物のセレブ貴婦人にお目にかかれるということで、緊張して、何を着ようか考えあぐねておりました。「東洋の真珠」と呼ばれた美女の館に行くのだから、それ相応の格好をしていなければ......と、インタビューの数日前、表参道に服を買いに行きました。しかし貧乏性なので、中途半端な値段のTOPSHOPのワンピースを購入。たしか一万円位だったと記憶しています。

そして当日を迎え、お宅に伺うと、デヴィ夫人はドレス的なお召し物を着て、大量の花が飾ってあるゴージャスな応接間で優雅に微笑んでいらして、ファッション&ヘアメイクのみならず女として完敗でした。部屋の一角にはデヴィ夫人の年下のイケメン元彼の写真が飾ってありました。夫人は「日本にはセレブはいません!」と十回くらいおっしゃっていました。そして、ヨーロッパでは女が一人で食事をしていると娼婦と思われるとか、人前ではタバコを吸ってはいけないとか、淑女のたしなみをご教授いただき、いろいろ勉強になりました。

あとから写真を見たら、ゴージャスで完璧なデヴィ夫人の横で、ブルーカラーのワンピースを着ている自分は、下女オーラを放っていてわびしくなりました。セレブの品格には程遠いことを痛感しました。そんな切ない思い出のワンピースを、どなたか一名様に贈呈いたします。セレブのオーラは吸収しているので、少しは開運効果があるかもしれません。シルクではなく化繊なので、この服ではヨーロッパの社交界には入れないと思いますが......。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]今月の粗品プレゼント
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