お金の貯まるカード活用術
“ポイントの達人”こと株式会社ポイ探の代表取締役・菊地崇仁さんが、ポイントカードやクレジットカードの賢い使い方をわかりやすくレクチャー。読んだら必ずお金が貯まる、目からウロコのカード活用術です。
2022/11/19

メルカリが「クレジットカード」発行。1人暮らしにこそ嬉しい特徴とは?

メルカリが新たなクレジットカード「メルカード」の発行を2022年11月8日から開始しました。

年会費は無料で、JCB加盟店のどこで使っても1%還元です。これだけだと、楽天カードやAmazon Mastercard、dカードなども同じで、特に大きなメリットとはいえません。

いくつか特徴を紹介していきます。

万が一の時の安心設定

ひとつめは、メルカリでの利用で最大4%の還元率。4%はメルカリやメルペイの利用実績に応じて変わる仕組みで、楽天市場でのSPUのように、明確な条件は発表されていません。

筆者の場合は1年間で2回ほど購入していますが、いままで出品したことはありません。また、ポイントがたまらないメルペイは使っていません。この状態で、還元率は1.6%と表示されました。

この1.6%はメルカリ内での還元率ですので、JCB加盟店で利用した場合は1%還元です。

2つめの特徴はカード番号が表示されていない「ナンバーレス」タイプであること。

ナンバーレスタイプは最近増えてきて、SAISON CARD Digital、三井住友カード(NL)、SAISON CARD Digital、PayPayカード、JCBカードWなどがカード券面にカード情報が表示されていないカードになります。

カード情報がない場合、カード情報はアプリやwebサイトでの確認になり、表示されたカード番号をタップするとコピーすることも可能です。

最近はスマホでの買い物も増えてきており、アプリでコピーしたカード番号をショッピングサイトでペーストできるのもメリットです。今後はナンバーレスタイプも増えていくでしょう。

3つ目の特徴は、毎月8日に+8%還元(最大300ポイントまで)の実施

毎月8日に決済するのがお得ですが、8%となると4000円程度の利用ですので、ポイントがガンガンたまる!と言うほどでもありません。

4つ目の特徴は、与信がメルカリやメルペイの実績が使われる点です。

通常のクレカでは、年齢や職業などの属性などで利用限度額が決まりますが、メルカードの場合はメルカリやメルペイの実績も考慮されるため、メルカリをよく利用している場合は限度額が上がる可能性があります。

他のカードでは限度額が低い場合でも、メルカリやメルペイを利用しているとそこそこの限度額になるかもしれません。ただし、限度額は最大50万円となり、それ以上の限度額が欲しい場合は他のカードを申し込みましょう。

最後に紹介したい大きな特徴は、普通郵便で届くところ。

通常のクレカは本人限定受取郵便や簡易書留郵便で送られてきますが、メルカードは普通にポストに投函されます。

ひとり人暮らしや共働きなどの家庭では、日中家にいないことも多いです。その時に本人限定受取郵便や簡易書留郵便で送られてきてもなかなか受け取る事ができません。「受けとれないかもしれない」と考えて申し込みをちゅうちょしていたような人におすすめです。

筆者も申し込んだところ、外出中にポストに入っていました。普通郵便の場合、郵便物を盗まれて不正利用される可能性もあります。

しかし、メルカードは届いたカードを初期設定するまで利用できないため、もし郵便物が盗まれて使われそうになったとしても安心です。

初期設定はスマホをカードにかざすして設定することができ、なかなか面白い体験でした。

年会費無料で1%還元のクレカは増えており、なかなか差別化が難しくなってきています。

比較するには付帯サービスも考えなければなりませんが、地味に普通郵便での郵送はありがたいサービスなのかなと思います。

菊地崇仁

ポイント交換案内サイト「ポイント探検倶楽部」を運営する株式会社ポイ探の代表取締役。さまざまなポイントやカード情報に精通し、テレビや雑誌等で活躍中。著書に『新かんたんポイント&カード生活』(自由国民社)等がある。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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