ワンランク上の台湾の高級感に浸れる「誠品生活」【辛酸なめ子の東京アラカルト#32】
洗練された台湾アイテム。日本橋で働く人なら購入の範疇に......。
台湾らしいアイテムとしては台湾客家花柄のポーチ、台湾の瓦を使った雑貨、台湾のタイルをモチーフにしたアイテムなど。どれもかわいいですが、「価値ある時間」がコンセプトなCOREDO室町テラスなだけあって、ちょっとお高めでした。

さすが書店なので台湾に限らず各国のおしゃれ文房具が充実していました
ポーチは2000円くらいで、古布を使ったミトンは5000円弱、コスメ系も日本と同じくらいします。漢方系のライフスタイルブランド「DAYLILY」も古い薬局のような内装で素敵でしたが、缶入りのお茶が2500円ほど。

漢方のお茶を扱った「DAYLILY」のシックな店内。「アジアの女の子はアジアの叡智でもっと美しくなれる」というキャッチフレーズが印象的。「女の子」でなくても良いですか?
試飲させてもらいましたが、飲んだ直後から、それまでの頭痛が軽くなってくるのを感じました。ハーバルケアブランド「阿原(YUAN)」など魅力的な店が並んでいて、お金をどんどん使ってしまいます。
高くてもアッパーな空気感に浸れそうなのは台湾茶ティーサロン「ワンダーチュアン」。パッと見、三桁のお茶が見当たりませんでした。余裕があるとき訪れたいです。
そして人がたくさん並んでいたのが「富錦樹台菜香檳(フージンツリー)」です。
こちらに40分ほど並んで、前の女性客がホストにお金をつぎ込んだ話を、聞くとはなしに聞きながら席が空くのを待って入店。
台湾料理が高級にアップグレードした感じで、1000円台後半が多い価格帯。そんな中でコスパが高いまぜそば380円、富錦樹豆花880円をオーダー。まぜそばは具がネギのみでしたが、クセになるおいしさでした。

富錦樹豆花。これを食べるだけにまた訪れたいです。タピオカブームの次に来る予感。利益率低そうですが......
豆花は豆腐や豆、フルーツ、白キクラゲ、芋だんご、クコの実など体に良い素材ばかりが入って、完全食になりそうなギルティフリースイーツです。今まで食べた豆花の中で一番おいしかったです。
おしゃれでワンランク上で洗練された「誠品生活」の空間を堪能。どちらかというと貧乏性で「清貧生活」だったので、この場所に通うことで「誠品生活」にふさわしい客になりたいです。
1974年、千代田区生まれ、埼玉育ち。漫画家・コラムニスト。著書に、『消費セラピー』(集英社文庫)、『女子校育ち』(ちくまプリマー新書)、『女子の国はいつも内戦』(河出書房新社)、『なめ単』(朝日新聞出版)、『妙齢美容修業』(講談社文庫)、『諸行無常のワイドショー』(ぶんか社)、『絶対霊度』(学研)などがある。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。