2013/6/ 1

「リアル脱出ゲーム」その手があったか!話題になってから慌てて2匹目のドジョウ探しのテレビ現場

ここ数年の中で、テレビ業界の多くの人が「やられた~」と思ったものがある。リアル脱出ゲームだ。もともとは京都のフリーペーパーを発行している若者たちのアイデアから始まったもので、なにか読者と直接繋がれるイベントができないだろうかと小規模に考えていたのに、おそらく考案者も想像すらしなかったほど、大規模にビッグビジネスへと発展していった。

用意するのはアイデア、安い賃貸マンションや建物、大道具・小道具だけ

球場を借りて行い、そのうちアメリカや中国など海外でも開催され、同じようなテレビ番組まで生まれ、さまざまな媒体とのコラボも次々と誕生し、リアル脱出ゲーム施設がいくつもできた。参加者人数は100万人規模へとふくれあがった。筆者も取材で実際にゲームを体感したことがあるが、ゲームに参加し謎を解いていく面白さ、ビッグマネーが生まれていく仕組みに興奮した。

用意するのは、アイデアと賃料の安いマンションや建物、大道具・小道具の美術品だけ。古い家電を電源につなぐ必要もなく、小道具も使い回しできそうだ。人件費もかからない。参加者を監視するスタッフはただ座っているだけ。ゲームでとっちらかった部屋を元通りにするだけだから、大きなゴミも出ることはない。その空間で行われるゲーム時間はせいぜい2時間程度である。1日数回開催すれば、参加費を払った若者たちが100人ほど出入りする。皮算用しただけで、すぐに4ケタの金額が入りこむことになり、聞くと実際そんな感じだった。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]人もセットもあるのに思いつけなかったテレビ業界アイデア枯渇
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