2011/10/15

愛読書で勝負だ「ビブリオバトル」10/30には全国大会も

読書好きの人々の間で、「ビブリオバトル」というゲームが話題を呼んでいる。またの名を「書評合戦」。2011年10月30日には全国の予選を勝ち抜いた大学生たちが出場する「ビブリオバトル首都決戦2011」も開催される。いったいどんな「バトル」なのか。

「最も読みたい本」を紹介した人が勝利

5分間の書評の後には、2分間の質疑応答も。参加者からの質問に答える坂本さん(2011年10月10日、紀伊国屋新宿南店で)
5分間の書評の後には、2分間の質疑応答も。参加者からの質問に答える坂本さん(2011年10月10日、紀伊国屋新宿南店で)

ルールは簡単だ。数名の出場者たちがそれぞれ自分の好きな本を1冊ずつ持ち寄り、参加者の前で5分間、その本の魅力を紹介する。参加者は各人の「書評」を聞き終えたのち、「最も読みたい」と感じた本に投票、得票数が多かった本が「チャンプ本」に輝く。

紀伊國屋書店新宿南店では10月10日、30日の「首都決戦」の予選も兼ねたバトルが催された。数十名の聴衆を前に5人の大学生が、マンガ、小説、実用書とそれぞれの愛読書をプレゼンし、決選投票の末に『美少女キャラでよくわかる!世界の国々』(PHP文庫)を紹介した常磐大学の坂本和信さんが見事優勝。世界の190か国を「美少女キャラ」化した異色の本だが、その意外な実用性を強調して参加者の心をつかんだ。ビブリオバトルを始めて1年あまり。「この本で選ばれるなんて」と驚きつつ、「首都決戦ではとにかく、自分の『好きな本』の魅力を伝えたい」と話す。

紀伊國屋書店では2010年9月から隔月でビブリオバトルを開催している。担当者は、「ビブリオバトルは、読者同士のコミュニティーが緩やかにつながっていくのが特徴。今後は『書店員対抗』、『子ども対抗』など趣向を凝らしたバトルも開催出来れば」と言う。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]立命大・谷口准教授「まずはやってみてほしい」
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