話題の「共同購入型クーポン」って、実際どうなの?
東京バーゲンマニアがスタートした2010年12月、サイトを見てくれた知人から「面白い!」という声が多かったコンテンツの一つに「クーポン」コーナーがあります。話題の「共同購入型クーポン」のサイトをまとめたコーナーです。
販売されている全国のクーポン情報が一覧できる上、エステ、レストランといったサービスの種類やエリアを選んで絞り込むこともできます。編集部も毎日チェックして、特におすすめのクーポンがある場合はトップページで紹介しています。
時間内に「不成立」なら課金されない
種類や地域で絞り込める東京バーゲンマニアの「クーポン」コーナー
共同購入型クーポンとは、一定期間に一定数の購入者が集まると商品やサービスの値引きが成立する買い物の仕組みです。
「割安で購入できる権利」をネット上で販売するタイムセールと理解すれば分かりやすいでしょうか。
日本でも2010年からサービスが急増し、6月には10社足らずだったのが、半年後には100社を超えるようになりました。
共同購入型クーポンサイトの特徴は、値引率が高い、商品自体が特別なもの、特典が付いている、といったプレミアム感があるところです。
私のオフィス近くの焼肉店でも、通常6000円コースのクーポンを半額で販売しており、利用した同僚は「お得だったよ!」と喜んでいました。
最近、私がいいなと思ったのは「屋形船でパーティー」というクーポンと、「リムジンで東京クルーズ」というクーポンです。友人の結婚祝いにサプライズで使ってみたいと思っています。
それでは、実際どうやってクーポンを手に入れるか。例えば、「西麻布のフレンチレストランで通常5000円のコースを20人以上が購入すると、半額の2500円になる」というクーポンが限定100枚販売されていたとしましょう。
通常の通販と同じステップを踏んで購入を申込み、同じ商品の申込者が20人を超えるかどうかドキドキしながら待ちます。ゲーム感覚で楽しい時間です。でも、時間内に20人を超えなければクーポンは「不成立」。ちょっとがっかりしますが、課金はされません。
人気商品は数分で売り切れという場合もあります。以前このコラムで紹介した「会員制ファミリーセールサイト」同様、事前に会員登録することをおすすめします。多くのクーポンサイトでは過去のクーポンを紹介しているので、会員になる前にチェックしてみるといいでしょう。
なお、知名度の高いサイトほど、それだけ成立率が高くなる傾向にあるようです。晴れて「成立」した場合は、サイト運営社からメールでクーポンが届きます。
消費者の信頼を獲得したサイトは生き残る
さて、そんな楽しくてお得な共同購入型クーポンですが、中には問題も指摘されています。年末にあった「おせち事件」では、あらかじめサイトに掲載していたイメージと大きく異なるおせちが届いてニュースになりました。
また、元の値段が安いのに、「定価」をわざと高く設定し、あたかも大きく値下げしたように見せかけて販売していたケースもあります。
クーポンを使う側の問題もあります。メールで届いたクーポンを複製した人がいると知り、クーポンの利用をうち止めてしまった飲食店がありました。
こうした問題がクローズアップされる度に、共同購入型クーポン自体がなんだかうさんくさい、危険なサービスであるというイメージが強くなっている気がします。
しかし、例えば「味には自信があるがお客さんを集める方法がない」と困っていたお店にとっては、上手に使えば有力なPR方法となるはずですし、消費者にとっても新しいお店との出会いの機会にもなります。
お店やクーポンサイトに対する苦情や不評は、ソーシャルメディアを通じて、あっと言う間に広まります。流行に乗っただけのサイトは淘汰されるかもしれませんが、消費者の信頼を獲得したサイトは生き残り、発展していく可能性があると思います。
買う側も、お店の情報を事前に確認したり、割引率の大きさだけに惑わされないなど、ある程度の自己防衛も必要かもしれません。
東京バーゲンマニアにクーポンまとめ情報を提供しているオールクーポンジャパンは、1月の共同購入型クーポンサイトの売り上げランキング(独自調査による推計)を発表しています。
それによると、1位はグルーポン(グルーポン・ジャパン運営)で約9億9600万円、2位はポンパレ(リクルート運営)で約5億7000万円、3位は一休マーケット(一休運営)で約7000万円でした。4位以下には、トクー!ポン、Shareee(シェアリー)、tokupo(トクポ)などが続いています。
ランキングの上位には入っていませんが、私は女性の視点からラグジュアリーなサービスが比較的多いLUXA(ルクサ)、ハイセンスな商品の多いWeeego(ウィーゴ)なども、注目しています。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。