コーヒーの好み、実は地域差がある?「北は濃いめ、西はまろやか」AGFマイスターに聞いた、知ると楽しいコーヒーの話
家でコーヒーを飲むとき、豆や焙煎によって味が変わることは知っていても、その奥深さを実感する機会は意外と少ないものです。
今回、AGFコーヒーマイスターに話を聞く中で、水やカップによる味わいの違いなど、コーヒーをより楽しむため豆知識を教えてもらいました。
コーヒーをおいしく飲むには「水」も大切
今回お話を聞いたのは、味の素AGFの「AGFコーヒーマイスター」の蓑田壮汰さん。
2026年9月中旬に味の素AGFの本社で、東京バーゲンマニアの読者を招いたイベントが行われ、コーヒーの基礎知識からおいしい淹れ方まで、実演を交えながら教えてもらいました。
まずはコーヒーについての座学から。
コーヒー豆は浅く焙煎すると酸味が感じられやすく、深く焙煎すると苦みやコクが出てくるのが基本的な考え方だそう。
そして、コーヒーを淹れるときに意外と重要なのが「水」。マイスターによると、コーヒーには軟水がおすすめ。水の硬度によっても、コーヒーの味わいは変わってくるといいます。
コーヒーを淹れるのに適した硬度の例として紹介されたのが、福岡県の水。日本の水は基本的に軟水ですが、地域によって硬度が異なり、それによってコーヒーの味わいも変わるそうです。
普段はあまり水の違いまで意識していませんでしたが、コーヒーを楽しむうえでは、豆だけでなく水にも注目してみたくなります。
実は「コーヒーの好み」には地域差も
さらに面白かったのが、地域によってコーヒーの好みに傾向があるという話。
北のエリアでは深みのある濃いめの味わい、西のエリアではまろやかな味わいが好まれる傾向があるそうです。
味の素AGFでは、こうした地域ごとの嗜好を反映したご当地商品も展開しています。
同じ「コーヒー好き」でも、住んでいる地域によって好みが違うというのは、なかなか興味深いところ。
自分が普段選んでいるコーヒーの味わいを考えてみると、「たしかに濃いめばかり選んでいるかも」と気づく人もいるかもしれません。
「コーヒーより紅茶派」なら浅煎りがおすすめ
では、普段あまりコーヒーを飲まない人は、どんなコーヒーから試せばいいのでしょうか。
「コーヒーより紅茶派」という人におすすめなのは、浅煎り。
浅煎りは酸味を感じやすく、特にコロンビアは華やかな香りを楽しめるそうです。
どちらかというと紅茶派の記者も、「それなら飲んでみたい!」と思いました。
コーヒーというと、どうしても苦みの強い飲み物を想像してしまいますが、焙煎によって味わいがかなり変わるんですね。
カップの「厚み」でも味わいが変わる
イベントでは、喫茶店などで使われているようなコーヒーカップで試飲しました。
ここでも、ちょっとした発見が。
カップは、厚みによっても味の感じ方が変わるそうです。
厚みのあるカップでは味が丸く感じられ、薄いカップでは繊細さを感じやすいのだとか。
浅煎りのコーヒーがワイングラスで提供されることもあるという話にも納得です。
コーヒーは豆や淹れ方だけでなく、「何に入れて飲むか」でも楽しみ方が変わる。
そう考えると、普段使っているマグカップにも少しこだわってみたくなります。
いつも同じ味を選ぶ人は「逆」を試してみる
普段からコーヒーをよく飲む人にも、楽しみ方のコツを聞いてみました。
コーヒー好きは大きく分けると、酸味を楽しむ浅煎り派と、深みのある深煎り派に分かれるそう。
そこでおすすめなのが、あえていつもとは反対の焙煎を試してみること。
深煎り派なら浅煎りのお気に入りを探してみる。浅煎り派なら深煎りを試してみる。
ついつい「自分はこれが好き」と同じような風味のコーヒーを選びがちですが、逆のタイプを試してみることで、新しい好みが見つかるかもしれません。
今回、マイスターが淹れたコーヒーも実際に試飲しました。
ひとくち飲んでびっくり。
コーヒー初心者の私でも「おいしい」と感じる、まろやかな味わいです。
コーヒー特有の苦みはビターなコクとして昇華し、舌触りもやわらか。ほのかな甘さも感じます。
そして何より印象に残ったのが、香りの良さ。
カップを近づけるだけでふわっと香りが広がり、飲む前から気持ちがほぐれるようでした。
今回は「ちょっと贅沢な珈琲店」シリーズのレギュラーコーヒー スペシャル・ブレンドとモカ・ブレンドを使って淹れてもらいました。
ハンドドリップは、淹れ方によって味わいが変化する。その奥深さもコーヒーの魅力なのかもしれません。
「おいしい」は、特別な道具がなくても探せる
今回話を聞いたAGFコーヒーマイスターは、コーヒーの魅力を自分の言葉で伝える社内資格。2026年9月時点で78人が認定されています。
マイスターの蓑田さんに話を聞いていると、読者からの質問にもすぐ答え、合間にはコーヒーにまつわる豆知識が次々と飛び出します。コーヒーへの愛情が伝わってくると同時に、直接消費者の声を聞けることも活動のやりがいのひとつだといいます。
実際に目の前で説明してもらいながらコーヒーを淹れてみると、想像していた以上に、その奥深さを感じました。
豆や焙煎、淹れ方、水、カップ......少し条件を変えるだけでも、味わいは変化します。
また、コーヒーのプロがどのように香りや味を確かめているのかを知ることも、新たな発見につながりました。
「おいしい」の感じ方は人それぞれ。いつも選ばない焙煎に挑戦してみたり、香りや味わいを少し意識して飲んでみたり。
そんな小さなところから、自分好みの一杯を探してみるのもよさそうです。
東京バーゲンマニア編集部
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。