2024/4/28

推しが"兵役"に...K-POPファンに《待ち活》のリアルを聞く。1年半は「意外とあっという間」?

男性K-POPアイドルを応援していると、避けて通れないのが「兵役」です。韓国では、全ての男性を対象に徴兵制度があり、特例を除いて、有名人も満28歳までに兵役へ行きます。約1年半の間の別れに、どのファンも寂しい思いを抱えながら送り出します。

世界的人気のBTSは、現在、メンバー全員が軍務(シュガさんのみ社会服務)に就いています。2024年4月15日には、人気グループNCTのリーダー・テヨンさんが入営したばかり。推しにもいつその日が来るのか......と不安に感じているファンも多いのではないでしょうか。

そんな時に心強い味方になってくれるのが、3月21日に発売された『待ち活33』(徳間書店)。自身もK-POPファンだというライターの間木まきさんが、推しの除隊を待つ間にできる「待ち活」のアイデア33項目をまとめた本です。推しをもつ人に話を聞く連載「好きってなんなん?」第6回では、間木さんに、推しを待つ日々と思いをうかがいました。

行く直前が一番つらいけど

間木さん自身も、現在推しが兵役に行っていて、絶賛待ち活中。本書をたくさんのファンの方に自分の推しと重ね合わせてもらえるよう、推しは公表していないそうです。

最初に韓国のアーティストを好きになったのは2005年頃とのことですが、熱心に追っている時に推しが兵役へ行ってしまう経験は、今の推しが初めて。行く直前が一番つらかったといいます。

兵役に行く直前は、「これからどうなっちゃうのかな」という不安がありました。これまで推しが兵役に行ってしまった経験のある先輩に「どう過ごした?」と聞きまくりました。なかにはたくさん経験している方もいるじゃないですか。もう何人も推しを送り出した人は、「一番最初がつらいよね」となぐさめてくれましたね。最初の子どもを遠くに留学させるような気持ちだよねって。でも、「最初の子を送り出すと次はけっこう慣れるもんなのよね~」と(笑)。

それに、意外とやることがたくさんあって、「送り出してしまったあとはけっこうあっという間だよ」と言っていました。私自身、今それを実感しています。まだ見ていない過去のコンテンツもたくさんありますし、他のグループを見てみたり、韓国ドラマを見たり、日常生活にも追われますし。きっとあっという間ですね。

待ち活をしながら楽しく過ごしつつも、心のどこかには、早くリアルタイムの推しを見たいという寂しさもあると話す間木さん。でも、兵役の期間は全く姿を見られないわけではなく、たまにSNSに言葉や写真を投稿してくれるそうです。

その人やそのグループ、事務所によるのかもしれませんが、ちょこちょこ投稿はしてくれます。兵役中は、配属先などの各規定に準じてスマホを使えるそうです。私の推しは1~2ヶ月に1回くらいはSNSに来てくれますね。

今では待つことも楽しめるようになったそう。そう思えるようになったのは、一緒に推し活をする友達のおかげだといいます。

友達と韓国料理を食べたり、集まってライブを見たり、韓国語やダンスを習ったりと待ち活をしているうちに、そんなにシクシクしなくなりました。「いずれ戻ってくるんだから」と前向きになれるようになりましたね。

でも、友達がいなかったら、ちょっと心細いかもしれないです。一人で推すこともきっとできますけど、友達の存在は大きいですね。コロナ後に、一気に友達の輪が広がりました。

間木さんの友達は「みんな情熱的」だそう。本書にも推しの兵役中に、推しに似た仏像を彫ったり、滝に打たれてみたりと、驚きの待ち活をしている友達が登場します。兵役中ではありませんが、いきなり韓国に留学して間木さんをびっくりさせた人もいたそう。刺激的な友達の輪は、楽しい推し活・待ち活のカギかもしれません。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]「好き」の気持ちは変わらない
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