辛酸なめ子の東京アラカルト
漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが注目する東京のお出かけスポットやイベントを紹介。辛酸さんならではの視点、現地でのエピソードに思わずニヤッとしてしまいます。
2022/12/ 3

【辛酸なめ子の東京アラカルト#67】Z世代向けの「キラキラドンキ」で若さを吸収

映え系のグミが大充実。食のトレンドに隠された健康意識とは......

食べ物コーナーに行くと、やはり若い世代は韓流好きということなのか、大量の辛ラーメンが並んでいました。

映え系ドリンクも豊富です。韓国発のヨウティーというドリンクがかなり推されていました。

(ライトアップされて目立っていたヨウティー。買って飲んだら体に良さそうでおいしかったです)

「むくみやすい人にオススメ!」「SNSで話題」「パッケージがかわイイ」などのPOPが。キラキラドンキは、「SNSで話題」POPが随所にあります。X世代向けだったら「テレビで話題」と書かれているところでしょう......。

(「SNSで話題!!」らしいマイメロのぬいぐるみ。部屋に置いたら一気にガーリーに)

ところでこちらのキラキラドンキは、グミがやたら充実していると話題でした。

(「グミ通り」と名前がつきそうなくらい両側に大量のグミがあるエリア)

グミコーナーに行ってみると、数えきれないほどの商品が。メジャーな輸入グミ、ハリボーやトローリも手軽に買える価格帯。

サッカーボールグミやリンググミ、梅干しグミ、メロングミ、平打ち麺のようなフェットチーネグミ、マカロンを模したグミなど、あらゆるタイプや味のグミが並んでいました。

(グミコーナーで推されていた、なしのグミと、レトロでエモいパッケージのグミ)

その裏にはひっそり、よっちゃんイカやおつまみのコーナーが。昭和と令和の味の交差点です。

(グミコーナーの奥にひっそりあった、よっちゃんイカのコーナー。グミと同じく唾液腺を刺激します)

(キラキラドンキではプリングルスはセレブの食べ物なのかもしれません......。一つ459円もしました)

せっかくなのでグミをいくつか購入してみました。売り場を見たら、今、グミ界では「しゃりもに」という食感が注目されているようです。

グミにザラザラした砂糖がまぶされていたり、中につぶが入っていたり、グミのもにっという歯ごたえと、ザラザラした食感が両方楽しめるハイブリット系新感覚グミ。口の中に入れると、通常のグミより刺激的で、目が覚める感じがしました。

ステイホームで静かにグミを食べて食感を楽しむのが、若者の娯楽の一ジャンルに進化したのでしょうか。

グミを咀嚼することで唾液分泌が促進。口腔内が潤い、抗菌作用も高まります。グミという嗜好品を食べているようで、実は密かに免疫力を高めていたZ世代。グミブームに表れた若者の健康意識の高さに感銘を受けました。

グミ活で誤嚥を減らしたい......キラキラドンキは大人世代にもおすすめです。

辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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