忙しい日々の中で、あると重宝する「冷凍ご飯」。お米を炊いたときに冷凍し、ストックしている人も多いと思います。
今回は、おいしい冷凍ご飯のつくり方を、にほんもの米マスターの秋沢毬衣さんに聞きました。ちょっとしたポイントを押さえておくだけで、今よりもっとおいしく食べられるかもしれませんよ。
粗熱が取れたら急速冷凍
皆さんは冷凍ご飯をつくるとき、どのタイミングで冷凍していますか。
秋沢さんによると、そもそも炊飯器で炊きあがったお米は、冷めてからではなく、温かいうちに冷凍庫へ入れるのが「正解」。
ただ、温かいうちと言っても、炊き立て熱々のまま冷凍すると、冷凍庫内の霜の原因になってしまうため、必ず"粗熱がとれてから"入れましょう。手で触れられる程度に、温かさが残っている状態が目安です。
もし冷めてから冷凍した場合、温かいうちに冷凍したときと比べて味が落ちてしまうそうなので、ここは重要なポイントといえそうです。
温かいうちに冷凍するのがいい理由は「水分」にあります。
もともとお米に含まれるデンプンは、硬くて水に溶けにくく、消化しにくい状態(=ベータ)ですが、水を加えて加熱することで、お米が水分を吸って柔らかくなり、粘り気が出ておいしくなります。
しかし、ほかほかに炊けたお米も、冷めていくにつれてだんだんと水分が抜け、元のベータ状態に戻ってしまうのです。
「すると味も、消化・吸収も悪くなってしまいます。ベータ状態に戻ってしまったごはんは、再加熱しても炊きたての美味しさを取り戻せません」(秋沢さん)。
ちなみに、お米のベータ化が最も進むのは「水分含有量30~60%、0~4度のとき」。そのため、粗熱が取れた段階で「0度以下で一気に凍らせる急速冷凍がベスト」なのです。
ラップの包み方にもコツ
冷凍する際の包み方にもコツがあります。
お米をつぶさないように、ラップの上にお茶碗1膳分のごはんをふんわりと乗せ、平たく正方形にして包みましょう。
ラップもぎゅっと力を入れて握り込むのではなく、お米に密着させるようにしてラッピングするとよいそうですよ。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。