辛酸なめ子の東京アラカルト
漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが注目する東京のお出かけスポットやイベントを紹介。辛酸さんならではの視点、現地でのエピソードに思わずニヤッとしてしまいます。
2021/12/11

意識と運気が高まるサスティナブルなフードコート【辛酸なめ子の東京アラカルト#57】

フードコートに漂うポジティブなヴァイブス

 

お店のカウンターがやたら高い位置にあり、お客はかなり見下ろされている位置関係になっていて、お金を払うときは背伸びしないとならないのですが、それも新鮮な感覚です。

ちなみに最近の新しい施設はキャッシュレス化が進んでいますが、こちらは現金もOKでありがたいです。

(プラントベースのナゲットはかなり肉の再現度が高い印象でした。価格は500円です)

プラントベース(ソイミート)のナゲットやエビとキノコのピザを購入。フードコートだと、料理ができたら音が鳴る受信機を手渡されることが多いです。でも、こちらはお店の人が「◯番の人~!」と声を張り上げて呼び出すのも、省エネ的で環境に優しい感じがします。ピザか袋から出して温めていたり、簡単な調理でしたが味はまあまあでした。

客席を見ると、時間が早かったからか、女性客数組とヒップホップ系の若者2人組、それから近隣のビジネスマン風男性数人がいました。

会社帰りのサラリーマンというと、愚痴とか多い印象ですが、この開放的でエシカルなフードコートで過ごすと、ネガティブなトークにはならないようです。

彼らの話が聞こえてきたのですが、「子どもが小学校に上がる段階で郊外に一軒家を買いたい」など前向きなことを話していました。サスティナブルで意識の高いフードコートに行くと、ポジティブなヴァイブスをまとえそうです。

(すぐ隣にも建設中のビルが。発展のエネルギーを吸収できます)

ふと周りを見渡すと、建設中のビルに囲まれていることに気付きました。この場所は発展していくエネルギーを吸収できてかなりのパワースポットかもしれません。

運気とサスティナブル意識を高めたい人にはおすすめですが、2022年3月までの期間限定で屋外なのでこれからは寒くなるいっぽうです......。

気候変動にも耐えられる体に。精神的にも鍛えられるフードコートです。

辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デ ザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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