以前のポイントプログラムはお店の囲い込みのためでした。最近のポイント付与は、単純な囲い込みのためではなく、消費者を誘導する目的で利用される事が増えています。
野村総合研究所発表の資料(※)によると、ポイントの有無で購入する商品やサービスが変わると言う人が6割程度になっており、ユーザーに「ポイントで購入する商品を変更させる」こともできるわけです。
これらを利用して、様々な問題解決を行うサービスが誕生しています。
毎日茶碗1杯分が捨てられている
そのひとつが「フードロス対策」です。
現在、世界中の食べ物は年間で13億トンが毎日捨てられています。日本での食品ロスの量は年間600万トン。毎日、国民1人当たり茶碗1杯分を捨てている計算となります。
(公式サイトより)
これらの食品ロスを減らすことを目的としたポイントサービスがドコモのecobuy(エコバイ)です。アプリをダウンロードし、対象店舗の対象商品(賞味・消費期限の短い商品)を購入。対象商品はシールなどで分かるようになっています。レシートの写真をアップロードするとecobuyポイントを獲得できます。
ecobuyポイントはdポイントやPontaポイント、nanacoポイントなどに交換して利用できます。
現時点では神奈川県の「じばさんず」、愛媛県の「さいさいきて屋」が対象ですが、JA香川県の4店舗、くすりのレデイの3店舗でも実証実験を開始するなど、今後参加店舗も増えていきそうです。
なお、ドコモが提供しているサービスですが、ドコモ以外のキャリア利用者であってもdアカウントを作成すれば利用することができます。
(公式サイトより)
昨年から本格提供しているのがセブン-イレブンのエシカルプロジェクト。消費期限が近い商品に「この商品をnanacoで買うと nanacoポイント5%付与」のシールが付いており、nanacoで購入すると100円(税抜)に対して5%分のnanacoポイントが貯まります。
消費期限の近い商品のため、お昼の場合は13時過ぎに行くと、シールが付いている商品を見つけることができます。5%ですからザクザクポイントが貯まります。
(公式サイトより)
ただし、「nanacoで買うと」と書いているとおり、nanacoのみが対象となっており、それ以外のキャッシュレス決済は対象外。例えば、セブンカード・プラスの場合、一体型のnanacoで支払うと対象ですが、クレジット払いは対象外です。セブン-イレブンアプリのPayPayも対象外。
Apple Payでnanacoの利用が可能となっていますので、iPhone利用者はApple Payのnanacoを利用しましょう。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。