2017/12/16

企画パクリなんて日常茶飯・・・知らぬ間に自分のアイデアが別番組で登場

あるプロデューサーからこんなことを言われました。「この企画、1年半早かったんですよね。いま、ちょうどこの企画のようなコトやってるのよね」

何気なく言ったのでしょうけど、企画立案者としては、結構キツい。いま同じような企画をやっているって、断りもなくパクったんかいと怒り心頭です。でも、こんなことは日常茶飯のように起きます。

何枚作成したのかわからないほど企画書を書くのも仕事の一つですが、報酬が出ない場合もあります。企画が通ったら企画料をお支払いしますというパターンです。そのため、不採用になった企画が、少しずつ書き方を変えながら各テレビ局をフラフラと渡りあるくことになります。

だから、いつの間にか企画をマネされて、別の制作者が番組を作っていたなんてことが起きます。さまざまな現場でこういう話はよく聞きます。そのため、企画書は著作権がどこにあるのかを明記した書式で作ることが多いのですが、それでも流出します。

百歩譲って、同じようなことをみんなが考えてたんだから仕方がないと思っても、別番組で出演者だけ変えて実現していたりするのをみると、怒りがこみあげてくるものです。殴り込みにいきたい気分ですが、そこは局対制作会社では立場が悪すぎます。黙って見て見ぬふりをするしかありません。

ホントは誰もわかっちゃいない「時代に合った企画」

もうひとつやっかいなのが、「時代に合った企画」という殺し文句です。これを言わないプロデューサーに会ったことはないかもしれないっていうぐらい、どなたも「なぜ今この企画をやるのか」と連呼します。そんなことどーでもいいじゃん、これおもしろそうじゃん、たのしそうじゃんでは、企画は通りません。

そこで、必然性を説得するために、データやらマーケティングやらを企画書の頭か企画意図に入れ込んでいきます。でも、はっきりいって、こんなのこじつけです。必然性があってから企画が出てくるのでは遅い。だいたい、時代に合った企画なんて、誰にもわからないはずですから。企画が通りにくいケースに多いのは、代理店がクライアントと制作側の交通整理が上手く出来ていないときです。

そんなこんなの紆余曲折を経て企画は実現し、番組になっていきます。

モジョっこ

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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