雪が数センチでも積も降ると毎年、都会では転倒者が続出します。先日も都内の初雪で、転倒して病院に搬送された人が600人以上いたとニュースで報告されました。
私はテレビで転んでいる人の映像を見ていて、ある共通点に気がつきました。それは「がに股」! 男性女性に限らず、かかとからつま先にかけてVの字に開いた上体で歩いているのです。
私は子どものころから冬になると毎週のようにアイススケートを楽しんでいたのですが、氷の上でV字に足を開くと、かかとに重心がかかって、自然と前に進むんです。スケートやスキーの経験がある人は、イメージしやすいと思います。
雪の日は、おしゃれをお休み
それではどのように歩いたら、雪道でも滑りにくいのでしょうか? 足跡が残るほど雪が積もった場合は、足裏全体で地面を踏みならすように歩きましょう。土踏まずから垂直に着地するようなイメージです。ひざは少し曲げて足は高く上げず、歩幅は狭くします。上体は前屈みにします。
私が歩き方レッスンで教えていることと真逆です。見た目は決してステキな歩き方ではありませんが、転ばないことが先決です! 転んでアザができたり、ケガをしたりすれば、雪が溶けた後もしばらくエレガントな格好はできませんよ。
「雪の日シューズ」の選び方
「かんじき」という雪国で使う、靴を履いてからつけるわら草履のようなものをご存じでしょうか? 着地したときの足裏の面積が広く、垂直に重心がかかるため、転ばないで歩けます。かといってそれを通勤で履くわけにもいきませんよね。
いつも通勤はハイヒールという人も、凍った道路を歩くのは無茶な話。足裏の面積が小さいピンヒールだと、ストックのように雪の中に刺さってしまったり、氷の上をすべったり、とても危険です。ヒールがあってもなるべく低いものを、ピンヒールはさけて、靴底の面積が広いものを選びましょう。
靴裏の面積が広くても、凹凸がなければ、それこそ滑りやすい状態になります。雪用の靴は裏がギザギザになっていて、ちょうとスタッドレスタイヤのように溝があります。年に1、2度あるかないかの雪の日のために、専用シューズを買うのは抵抗がある...という人には、簡単に装着できる「アタッチメント」も売られていますので、一つ持っておくと便利ですよ! ちょうどタイヤにチェーンをつけるように、靴にも簡単に滑り止めをつけることができます。
日ごろから、ブーツなど冬用の靴を買うときは、雪道でもおしゃれができるように靴の裏もチェックしておくといいかもしれませんね!
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。