2022/6/20

なぜ390円で売れる?急拡大する「サンキューマート」ヒット商品誕生の裏側

店内のほとんどが税抜390円のバラエティショップ「サンキューマート」。人気のキャラクターものやトレンドアイテムもお手頃価格で並んでいます。

最近では「これ390円でいいの?」とSNSで盛り上がる商品もあり、クオリティの高さにも注目が集まっています。

今回は、税抜き390円で販売できる秘密やヒットの裏側を取材しました。

桁違いに売れた商品

サンキューマートは2022年6月時点で、全国に104店舗を展開。2019年までは53店舗でしたが、新型コロナウイルスが流行した2020年代以降、店舗数は急拡大しています。

顧客の9割が女性で、特に10~20代からの支持は厚いそう。「トレンドに敏感な世代の心をつかむ」という思いの商品開発が、実を結んでいます。

"桁違い"のヒット商品も生まれました。

ひとつは、クッション類で、「うんちクッション」と「ぴえんクッション」(2016年以降発売)。

絵文字で見かけるような「うんち」や「ぴえん」のフェイスマークで、存在感抜群。2019年夏~2020年頃、若者の間で「ぴえん」がちょうど流行していた時期に発売して火が付きました。初回と2回目の入荷の際は、即完売したといいます。

売れたポイントを聞くと、「ウンチは正直不明です。魔性のフォルムとしか......」と担当者も不思議そう。

もうひとつは、推し活グッズの前身として登場した「痛バッグ」と「痛トート」(2016年以降発売)です。

バッグの表面が透明になっており、缶バッジやプロマイド、うちわなどを入れて推し活を楽しめるという商品です。

マーケティング担当者は、カラー展開が豊富だったことや、市場の商品が高価だったこと、カスタマイズ性が高かったことなどをヒットが要因ではないかと推測しています。

具体的な数字は明かせないものの、上記2商品は「サンキューマートの中では桁違いに売れた」で、「ロングセラー商品になったエース級アイテム」だといいます。

共通点は、やはり"若者に刺さる感性"でしょうか。ヒットアイデアの裏側について聞きました。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]SNSと足で調べる両軸
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