ガチ中華で小旅行気分。「沸騰小吃城」でチープに豪遊。【辛酸なめ子の東京アラカルト#60】
池袋に中華フードコートが次々誕生している......そんな情報を得て夕方に行ってみました。西池袋という、普段はあまり足を踏み入れないゾーン。ガールズバーやホストクラブなどが目に入ります。
「客引き行為は違反である! 直ちにやめなさい!」という警察のアナウンスが繰り返し流れていて、身を引き締めました。
(中国といえばサンザシのお菓子。ポリフェノール豊富なスーパーフードです)
まず立ち寄ったのは、都内でも品揃えが随一という中華系スーパー「友誼商店」。乾燥ナツメが120gも入ったパックが320円、サンザシのお菓子も223円で安いです。
カニ味のスナック、大豆ミートのジャーキーなど、珍しい品だらけです。多種多様の豆やキノコが売られていたり、体に良さそうな品も多いです。八角のようなスパイスの匂いが漂っていました。
(「聞声堂中文書店」の中国の雑誌コーナー。兵器の雑誌に機密事項が載っていそうです)
ちなみにこの建物の2階には「聞声堂中文書店」という中華系書店や、おしゃれなフードコートもありました。書店には兵器雑誌などマニアックなものも。この雑居ビルだけでも旅行気分が味わえます。
安さとおいしさ、デジタルとアナログが渦巻く空間
(雑居ビルの3階に入っている「沸騰小吃城」。赤い看板が目印です)
そこから近い雑居ビルの3階にあるのが、今回のメインの目的地「沸騰小吃城」です。エレベーターから出ると、レジとドリンクカウンターがあり、フードコートの席が広がっています。
(しばらくしてお客さんが帰っていった後の様子ですが、全体的には賑わっていました)
モールのフードコートと同様に空席に座ろうとしたら「ご案内します」と軽く注意されました。日本のフードコートとは勝手が違うようです。
(QRコードを読みこむと写真とメニューが表示。日本語表記がわかりやすいです)
中国というと日本よりもデジタル文明が発展しているイメージです。テーブルにはQRコードが書かれた紙があり、スキャンするとスマホにメニューが表示されて注文できるようになっていました。
スマホを持っていない人、ガラケーの人、バッテリー切れの人はオーダーできないという情報社会の過酷な現実が。ちょうどスマホを買い替えたので、無事にメニューを表示できました。
(各地方の料理をスピーディに調理して、席まで運んでくれます)
「福清・沙県グルメ」「点心・上海グルメ」「東北串焼き」「広東グルメ」「湖南・湖北・雲南グルメ」「四川・重慶グルメ」「麻辣滷味」「土鍋」など、ジャンルもかなり充実していて中国大陸の広大さを思い知らされます。
そして値段の安さも驚きです。現地の味と現地価格を体験できるお店です。
例えば牛肉串焼き1本160円、焼きまんじゅう一串180円、バンバンジー780円、エビチリ780円、ラー油入りワンタン600円、じゃがいも細切り和え580円など。鴨頭焼き300円、麻辣カモの血鍋780円といった上級者向けメニューもあります。
(麺がもちもちしておいしい雲南グルメの過橋米線)
(卵入りニラパイは260円という安さでした。ひとりランチとかに食べたいです)
数あるメニューから、マーラーウズラの卵380円、過橋米線(麺料理)780円、卵入りニラパイ260円、などをオーダー。
店内にはフードコート風に各料理のシェフがスタンバイしているコーナーがあり、スマホでオーダーが届くと「チン!」というベルの音が鳴ります。デジタルとアナログがいい感じに融合しています。
フードコートですが自分で料理を取りに行く必要がなく、店員さんが運んできてくれます。ドン! と乱暴にテーブルに置かれるのがまた現地っぽいです。
店員さんはクールですが、料理はどれも安くておいしくて盛りがいいです。テーブル同士の距離が若干近めで、食事中大きな声で会話している人がいるのが気になりましたが、ガチ中華のスパイスで免疫力が高まることを祈ります。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。