2016/10/ 6

制作現場も首ひねる「こんなドラマがなぜウケる?」すぐ読める結末、王子様キャラの単純男子たち

最近よく目にしませんか、『王子様キャラ男子』。キラキラしている清潔感漂うイケメンで、発言はツンデレで女心を翻弄し、仕草や恰好は優雅でスマートだ。こんな奴は現実にいないと男子が猛反撃してくるような人物が、王子様キャラの男子だ。

この単純明快さが今の時代のキーワードである。しばらくテレビドラマは目の肥えた視聴者を満足させられる、展開がしっかりした内容のものが主流だった。でも数年前から、勧善懲悪もの、最後にスカっとするのがわかっている、つまりは結果が見えているものが人気を集めている。

これは作り手としては意外だったと、多くの業界人が口をそろえて言う。最終的にキスをする、悪が成敗される、主人公が成功するのが分かっている。そんな見え透いた展開は飽きられるだろうと思っていたが、この手の番組が軒並み高視聴率を記録したのだ。

時代の気分はひたすらわかりやすさ

こうした時代の波とマッチしたのが王子様キャラ。さらに彼らは"胸キュン!"と言う要素も兼ね備えている。こちらも制作側にすれば、あからさま過ぎて敬遠されるだろうと二の足を踏んでいた時期があった。いつのまにか時代は変わっていたのだ。いや、時代が1周したのかもしれない。

ブームに拍車をかけたのは、人気男性アイドルや若手俳優を起用した少女マンガの実写化映画のヒットだ。甘酸っぱい淡い恋と友情に揺れる若人万歳!な物語の中で、王子様がキュンキュン光線を放つ。放課後に教室で2人きり。その時だけ私にやさしくしてくれて・・・もちろん妄想は必須だ。犬や猫の可愛いペット動画に胸キュンするよりも、人間の王子様に胸キュンするほうが女性ホルモンも刺激されていそうな気がするもの。

一昔前の胸キュン青春ものは若年層にとって新鮮で、展開がわかりやすいのも、短時間の動画に慣れた世代には都合がよかったのかもしれない。一方、ヨン様時代を知る大人世代にとっては、王子様キャラロスを満たしてくれる存在が続々と登場してきたわけだ。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]次の人気はお姫様キャラ・・・高嶺の花の小悪魔
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