お金の貯まるカード活用術
“ポイントの達人”こと株式会社ポイ探の代表取締役・菊地崇仁さんが、ポイントカードやクレジットカードの賢い使い方をわかりやすくレクチャー。読んだら必ずお金が貯まる、目からウロコのカード活用術です。
2016/8/31

【第62回】ポイント不正利用のからくり 盗まれても被害届出せないってどういうこと?

ポイントを守れるのは自分しかいない

先日、知人から「Tポイントを盗まれた」という連絡が来ました。Tカードを落としたというわけではなく、Tポイントを利用できるヤフオクに不正ログインされ、ヤフオクでゲームのダウンロードに使われたというものです。被害額は約1万円。

知人は、ヤフオクを運営しているヤフーと警察に連絡をしました。ただし、この場合、知人は被害届を出せませんでした。どうしてでしょうか?

ポイントは自分のものではない

ポイントを貯めると嬉しくなりますよね。ただし、私達がもらっているポイントは、実は私達のものではありません。冒頭の知人が被害届を出せない理由は、この「自分のものではない」というのが原因です。

では、誰のものなのでしょうか? 答えはポイントを発行している企業のものです。つまり、ポイント発行企業はポイントを利用者に貸しているだけなのです。

ポイントは企業がルールを決めて運営しています。このルールについては法律もなく、企業が勝手に決めることができます。

例えば、

・明日から100円につき1ポイントだったものを、500円につき1ポイントにします
・明日から1ポイント=1円だったものを10ポイント=1円にします
・明日、ポイント制度を廃止します

ということが可能なのです。ポイントのルールを変更する場合は"改悪"の場合が多く、"改善"されることはほとんどありません。

もちろん企業イメージもありますので「明日から」ということはありませんが、ポイントのルール変更はよくあることです。

現在、ポイントは第三の通貨とも言われていますが、実は脆弱な通貨ということを覚えておきましょう。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]ポイントを自分のものにする方法とは?
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