2016/8/28

映画「人間爆弾『桜花』 特攻を命じた兵士の遺言」/出撃に送り出した後は、草むらにしゃがみこんで泣いた

「桜花」作戦に参加した喜び、特攻への憧れ

「桜花」作戦に参加した喜び、特攻への憧れ、出撃できなかった無念、多くの部下を死なせた悔恨――。林は記憶の引き出しを探りながら、桜花部隊の一士官として見聞きしたこと、感じたこと、考えたことを、正直に、正確に、語っていく。

画面に映されるのはインタビューに答える林の姿のみ。資料映像は挿入されない。ほぼ編集されずに提示された映像には、真実のみが発する生々しい迫力がある。昨年6月に亡くなった林冨士夫の遺言ともいえる、渾身のドキュメンタリー。戦争を知らない世代にこそ見てほしい。

「人間爆弾『桜花』 特攻を命じた兵士の遺言」(2014年、フランス)
監督:澤田正道
出演:林冨士夫
2016年8月27日(土)、シアター・イメージフォーラム ほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトで。

記事提供:映画の森

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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