2016/8/28

映画「人間爆弾『桜花』 特攻を命じた兵士の遺言」/出撃に送り出した後は、草むらにしゃがみこんで泣いた

「私が天皇だったら即刻降伏しますね」

(C)Comme des Cinemas

部隊には桜花作戦に否定的な者もいた。「こんな馬鹿馬鹿しいものはやめたほうがいい。特攻なんてブッ潰してしまえ」。指揮官の野中少佐は、こう言い残して飛び立っていった。

最も親しかった部下の西尾中尉は「私が天皇だったら即刻降伏しますね。いまの戦争のやり方は馬鹿げている」と話し、その数週間後、林から出撃命令を受けた。「えこひいきと非難されても具合が悪いから、ほどほどのところでお前さんを殺すよ」。西尾中尉は「ありがとうございます。光栄の至りです」と返したという。

特攻のことは天皇も知っていた。「戦死した隊員に対し、ひとことも謝罪の言葉がなかったのは残念です」

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]「桜花」作戦に参加した喜び、特攻への憧れ
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