2016/6/ 1

映画「デッドプール」/毒舌と過激描写でヒーロー作品には珍しいR指定

百花繚乱のマーベルコミック原作映画に、異色のヒーローが誕生した。人気シリーズ「X-MEN」の派生作品で、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」に登場した「デッドプール」。毒舌家で自己中心的な個性派を主役に描くアクション娯楽作だ。

映画好きが喜ぶ小ネタも多い作品

元傭兵のウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、けちな悪党を懲らしめ日銭を稼いでいた。娼婦ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)と出会い結婚。ささやかな幸せをかみしめる矢先、末期がんと告げられる。そこへある男が怪しい治療方法を勧めてきた。「誰もが夢見る力が手に入る」と誘われ、行った先は不気味な実験室だった。

そこは余命わずかな人々の肉体を改造し、殺人兵器として売り飛ばすための施設。責任者のエイジャックス(エド・スクライン)は自分の体にもメスを入れ、超人的な力を身につけていた。繰り返し実験され、驚異の治癒能力と不死の体を得たウェイドだったが、皮膚はただれて無残な外見に。脱走して自前のスーツに身を包み、エイジャックスの行方を追う──。

「デッドプール」の面白い点は二つ。主人公が観客と自分の間にある「壁」を破ることだ。スクリーンの中からこちらに話しかけてくるため、演出に奥行きが出る。さらに、毒舌と過激描写でヒーロー作品には珍しく、全米で「R指定」された点。原作のキャラクター造形に近づいた。

派手なアクションと止まらぬジョーク。映画好きが喜ぶ小ネタも多い作品だ。


「デッドプール」(2016年、米国)

監督:ティム・ミラー
出演:ライアン・レイノルズ、モリーナ・バッカリン、エド・スクライン、T.J.ミラー、ジーナ・カラーノ、ブリアナ・ヒルデブランド

2016年6月1日(水)、TOHOシネマズ日劇ほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

記事提供:映画の森

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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