若き論客として人気のジャーナリストがラジオ番組でこんなことを言っていた。建具屋さんを「けんぐ屋さん」と。リスナーからのメールを紹介していた時のことで失笑してしまった。しかも、一緒に出演している女性パーソナリティーも読み間違いを訂正せず、そのまま話を続けている。ああ、怖い。筆者も生放送中に、曲がかかっている最中に出演者にスタジオから呼び出され、別の出演者の名前を確認したいと切羽詰まって言われたことがある。
リスナーの住所「ちょう」なのか「まち」なのか
こんなことを避けるために、台本の漢字にルビを振ることは多い。若い出演者はかなりの確率で、ルビを振っておかないと読み間違いが発生してしまう。人名や地名はもちろんだ。スタッフですら読み方に戸惑うので、そういった場合は地名辞典をスタジオにおいておく、地方自治体のホームページで確認をしておく。難読漢字だけでなく、難しいのは「○○町」が「まち」なのか「ちょう」なのか。
送られてきたメールに地方都市名はあるのだが、どこの都道府県なのか一般的にはわかりにくい場合もある。そこで、メールには記載されていなくても番組側で都道府県をつけておく。生放送という特殊な状況は、どんなに放送に慣れている人でも普段とはテンションが違う。残り30秒、20秒、10秒とカウントされだすと、いつもだったら読み間違えない簡単な漢字でもウッカリミスをしがちだ。
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