出雲あきらの演劇Life
トニー賞授賞式に22回出席している唯一の日本人、出雲あきら氏が今注目のお芝居を紹介。演劇評論家でありながら現役広告マンでもある出雲氏独自の視点で、ビギナーさんにもぴったりな1本を紹介します。
2014/6/24

【第12回】日本一泣ける劇団の傑作です! 笑いと涙の魔術師・宅間孝行の「夕~ゆう~」

腹がよじれるほど笑って、その後、徐々に悲しくなり、最後は人目をはばからず号泣してしまう。日本一泣ける劇団といわれた東京セレソンデラックスの傑作「夕~ゆう~」がタクフェス第2弾公演として上演されます。

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"笑い"と"泣き"にこだわった芝居作り

演劇にとって"笑い"と"泣き"は最も重要な要素です。作り手は、いかに観客を笑わせる舞台を作るか、いかに泣かせる舞台を作るか、日々悩みながら制作しています。しかし、この"笑い"と"泣き"は180度違う感情です。2時間前後という短い間で、この両方を作り出すのは並大抵のことではありません。そのことにずっとチャレンジしているのが宅間孝行です。

宅間は1997年に劇団「東京セレソン」を設立。その後「東京セレソンデラックス」に改名し2012年に解散するまでの15年間、"笑い"と"泣き"にこだわり続け傑作を多く世に送り出しました。人気の舞台は映像化もされ、長瀬智也主演のドラマ『歌姫』や、昨年、堤幸彦監督・貫地谷しおり主演で映画化された『くちづけ』などがあります。

劇団解散後の宅間は、"楽しめる、グッとくる、盛り上がれる!"を旗頭に最高のエンターテイメントを作り続ける「タクフェス」プロジェクトを始動させました。昨年、第1弾として新作「晩餐」を上演。今回は第2弾として東京セレソンデラック時代の傑作中の傑作、「夕~ゆう~」を上演することになりました。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]どこにでもあるような平凡なラブストーリー
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