誤ってローマ法王の顔にかかったのは実話?
イタリア人のジャンニーニと、ドイツ人のゼーゲブレヒト。コミュニケーションで困ることはなかったのか。
「ジャンニーニさんは国際経験が豊富なので英語も達者。プライベートでは英語で話しました。演技中、彼がイタリア語で話している時も問題はなかった。私はイタリア語のリズムが好きだし、ごく自然に反応できる。2カ国語で演技しなければならない時、大きな目で相手を見つめながら、いつ話し出したらよいかタイミングをはかる人もいますが(笑)、私は自然体で反応できる。ジャンニーニさんも同じでしたね」
2人が初めて出会うバチカンのシーン。マルガレーテ(ゼーゲブレヒト)が、詐欺師のロレンツォ(ジャンニーニ)に護身用のスプレーをかけようとするが、誤ってローマ法王の顔にかかってしまう。
「これは実話。実際には顔にかからず、衣服を汚した程度。マルガレーテはすぐ警備員につかまりますが、なんとあれはバチカンの本物の警備員。捕まった時はドキドキしました(笑)」
警察で尋問を受けるマルガレーテを、ロレンツォが救い出す。
「ロレンツォが助けてくれるシーンは、本当に感動的でした。ジャンニーニさんの演技がとても情熱的で。イタリア人はみな愛と情熱に弱い。『愛のせいだ、嫉妬のせいだ』と言えば、警察もお目こぼししてくれる。そんな素晴らしいシーン。イタリアで初日に撮ったのでとても印象に残っています」
撮影中は亡きマルガレーテの魂が自分と一緒にいてくれるようで、幸せな気持ちだったという。
「スタッフや共演者とも仲よくさせてもらった。素晴らしい経験でした」
「バチカンで逢いましょう」(2012年、ドイツ)
監督:トミー・ヴィガント
出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、ジャンカルロ・ジャンニーニ、アネット・フィラー、ミリアム・シュタイン
014年4月26日(土)、新宿武蔵野館ほかで全国順次公開。作品の詳細は公式サイトで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。