米大統領官邸が、謎のテロリスト集団に襲撃される。
米議会警察官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)。大統領のシークレット・サービス(警護官)になるため、面接を受けるが不合格に。ジョンの娘エミリー(ジョーイ・キング)は"政治マニア"。失態を知られたくないジョンは、娘をホワイトハウスの見学ツアーに誘い、喜ばせようとする。
2人がガイドの指示に従い、邸内を回っていたその日。テロリスト集団がホワイトハウスに侵入する。見学者や職員を人質に取り、建物の破壊を始めた。ジョンは大混乱の中、大統領(ジェイミー・フォックス)に遭遇。ツアーごと人質になったエミリーは、外部と連絡を取ろうと奮闘していた。ジョンは娘を気にかけつつ、大統領と人質たちの命を救うため、たったで一人テロ集団に立ち向かう──。
ストリッパーから一躍ハリウッドスターになったテイタム本領発揮
主役のテイタムは今年、「G.I.ジョー バック2リベンジ」、「マジック・マイク」が公開。9月に「サイド・エフェクト」も控える売れっ子だが、魅力は見た目と逆の"心もとなさ"だ。実体験をもとにした「マジック・マイク」はストリッパー役で、起業の夢をかなえられず悶々としていた。今回も冒頭いきなり「不合格」の烙印を押されるものの、窮地を乗り越えるうち自信をつけていく。鬱屈する男が一歩ずつ階段を上る時、テイタムの本領は発揮される。
6月公開の「エンド・オブ・ホワイトハウス」に続き、世界政治の中枢が再びテロの標的となる。今回はドラマ部分により重点が置かれた印象だ。「インデペンデンス・デイ」、「デイ・アフター・トゥモロー」「2012」のローランド・エメリッヒ監督らしく、爆撃シーンは迫力十分。外から建物が襲撃される俯瞰映像、屋内での接近戦のバランスもいい。大統領を演じたフォックスとテイタムの相性もよく、見ごたえある作品になった。
「ホワイトハウス・ダウン」(2013年、米国)
監督:ローランド・エメリッヒ
出演:チャニング・テイタム、ジェイミー・フォックス、マギー・ギレンホール
2013年8月16日、丸の内ルーブルほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。