2011/7/30

顔を合わせて教え請う大切さ…つい忘れてやらかした仕事で大ミス

「芸能界でこんなことがあった」「テレビ業界で働いているとこんなことがある」とこのコラムでは書いているのだが、その大半は結構悪口だったりもする。以前、ある同業者に「おマエって、悪口ばっかり言いながら飲んでない? 俺もだけどさ」と言われたことがあり、ちょっとショックだった。

でも、思い出してみると、楽しかった飲み会の大半が不満とグチ。それが人や処遇、世の中だったりするワケで、何かしら悪口という文句をぶーたれているのだった。あ~ヤダヤダ、そんな女。とまた自分の悪口を言っていたりもして。私の日常生活の大半は、どうやら悪口と文句で占められているらしい。

久しぶりに背筋が凍るほどビビった

「天に向かって唾を吐く」

昔の人はよく言ったものだ。こんなに悪口や文句ばかりの女には、ある日ちゃんと天罰が下った。それが仕事でのミス。ラジオ番組に携わっている時、あることで番組チーフプロデューサーの逆鱗に触れてしまった。30代になって怒鳴られることは少なくなっていたが、久しぶりに背筋が凍るかと思うほどビビってしまった。

ミスを犯してしまった理由は、周囲にいろいろと聞くことを躊躇ってしまったことだった。変な見栄や意地で人にお願いをしたり、教えてもらうことができず、結局は迷惑をかける形になってしまったのだ。

「教えを請う」

答えを知りたかったらすぐにネットで検索。多くの人の意見を参考にできるし、あったこともない人が自分の質問に懇切丁寧に答えてくれる。それも顔も合わさず、ひとこと「ありがとうございました」とだけ知恵袋で言えばいいし、単なる検索だけだったら礼を言う必要もない。最近、わたしたちは随分と「教えを請う」ことを忘れてしまっていたのではないか。

誰かに頭を下げて、どうやったらいいのか教えを乞う。教えてもらうからには、相手の心に飛び込んでいかないといけないし、まずは信頼を得ることから始めなくちゃダメだ。そんな面倒なこと、いったい誰がやんのよ!と、思えてきませんか。ネットだったら、すぐに調べられて答えも出て来るのにと。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]ネットで調べてわかったつもりの怖さ
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