2015/7/28

映画「東京無国籍少女」公開初日舞台あいさつ/最後の15分の大展開が見どころ

押井守監督のサスペンス映画「東京無国籍少女」が2015年7月25日公開され、東京・新宿で主演の清野菜名、田中日奈子、吉永アユリ、花影香音、押井監督が舞台あいさつした。

女子美術高専を舞台に、事故で心に傷を負った主人公・藍(清野)を中心に、取り巻く嫉妬深い同級生、利己的な大人たちによる「憂鬱な日常」が描かれる。最後の15分の大展開が見どころとなっている。映画初主演となった清野は「プレッシャーや不安があったが、監督やスタッフ、キャストに支えられ、最後まで演じ切ることができた」と語った。

「必ず暴力を出し、暴力に特化した監督になるつもりできた」

若手女優中心の撮影現場。台本を手にした時の印象を出演者は「内容が薄く不安だった」、「せりふより説明が多く不安だった」と振り返った。さらに清野は押井監督の第一印象を「声が小さい人」。しかし、撮影では「分からないことがあったら丁寧に説明してもらえたので、納得してから演技をする楽しみを存分に味わった」と満足気に話した。

出演者たちの「不安」の声を、押井監督は「不安な世界を描いているので悪くない。(小さい声は)楽しい現場を作りたいので怒鳴ったり、でかい声は絶対禁止。できるだけナチュラルに演じてほしかったため」と説明。一方で「リアルな女子高生の世界で『大変なことを始めたな』と。(独特のペースに)慣れるかと思いきや最後まで分からず、結構緊張していた」と打ち明けた。

また、今回の作品を「今までやったことをないことをやるために企画した」という押井監督。アニメーションや実写映画を問わず「必ず暴力を出し、暴力に特化した監督になるつもりできた。(初めて試みた)刃物で刺したり、血が飛び散るなどやってみると止まらず、意外に楽しかった。30年以上監督をやって、やり残している部分があった」と振り返った。

最後に清野が「私にとってとても大切な宝物。皆さんの心にも一生残り続ける映画になるよう願っています」と客席に呼びかけた。


「東京無国籍少女」(2015年、日本)

監督:押井守
出演:清野菜名、田中日奈子、吉永アユリ、花影香音、金子ノブアキ、りりィ、本田博太郎
2015年7月25日(土)、新宿バルト9ほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

記事提供:映画の森

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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