「日本最高峰の緑茶」を求めて 静岡県主催の「お茶パーティー」に行ってみた
最後に急須でお茶を淹れたのはいつか覚えていますか? 紅茶だけでなく、緑茶も最近はティーバックで飲むようになった人が多いそうです。
そんな中、日本を代表するお茶の産地、静岡県が「もっと急須で味わう緑茶の良さを知ってもらいたい!」という思いから、2015年3月19日、「しずおかプレミアムCHAミーティング」を東京・表参道で開催しました。茶葉50グラム4500円の日本最高峰のお茶をはじめ、静岡県が世界に誇るプレミアムな高級緑茶を味わう、貴族の嗜みのような集会に潜入しました。
ゴクゴク飲むのがもったいない... ゆっくりとお茶の香りを味わう
今回訪れたのは、日本茶専門店「表参道 茶茶の間」。このお店の店主で日本茶インストラクターの資格を持つ和多田喜さんが、おすすめのお茶を淹れてくれ、その楽しみ方も教えてくれます。
1杯目。最初に淹れてくれたのは、「青い鳥」(3240円/50グラム)という素敵な名前のお茶です。炭酸で割り、ワイングラスに注がれたウェルカムティーで、静岡県のご当地炭酸である、緑茶の入った緑色のコーラ「しずおかコーラ」以来の衝撃でした。さわやかな香りがあり、炭酸のシュワシュワ感と相まって、キリっとした味わいです。
「ゴクゴク飲むのがもったいない!」と、少しずつ味わいながら飲んでいると、早くも2杯目の「白葉茶」(1080円/30グラム)が冷茶で登場。この茶葉は、生育途中の一番茶新芽を黒いネットで覆い、ほぼ完全遮光するという特別な栽培方法によって作られています。暗闇で育てることで、茶葉は白葉化し、旨みと甘みの成分であるアミノ酸が増加します。甘みが強く、渋い緑茶が苦手な人もすんなり飲めそうなお茶でした。
3杯目は、スイーツと一緒に楽しむ「桜薫」(1836円/50グラム)。静岡県の新しい品種のイチゴ「きらぴ香」や、わらび餅、アイスクリーム、抹茶のチョコレートと一緒にいただきます。きらぴ香はみずみずしく桃のような品の良い甘みがあるイチゴですが、桜薫と組み合わせると、まるで桜の花を食べているような気分を味わえます。
そして、本日最後のお茶は、日本最高峰のお茶「秋津島」(4536円/50グラム)。年に1回だけ手摘みで収穫される秋津島は、毎年木を下の方から切って夏の間は伸び放題にさせておくことで、木へのストレスを極力減らしているそうです。ここでは、一煎目から三煎目を飲み比べ。「一煎目は加工場の香りで、煎じるごとに畑の香りへ近づいていきます」と和多田さん。小さな茶杯に少しだけ注がれた一煎目は、緑茶とは全く違う印象の味に驚きました。「シングルモルトをストレートで飲んでいる感じ」と感想を語った人もいたそうです。
身近なようで奥深い緑茶の世界。丁寧に淹れたお茶は、日本人にとっても新しい発見がたくさんありました。また、静岡県経済産業部の小澤俊幸理事によると、お茶には様々な効能があり、最近は花粉症にも効果があると言われるお茶も登場しているそうです。
たまには、頑張った自分へのご褒美に、良いお茶を丁寧に淹れて、じっくり味わってみるのもいいですね。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。