辛酸なめ子の東京アラカルト
漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが注目する東京のお出かけスポットやイベントを紹介。辛酸さんならではの視点、現地でのエピソードに思わずニヤッとしてしまいます。
2023/1/ 3

【辛酸なめ子の東京アラカルト#68】エモさとエロスが渾然一体となったカオスな「大道芸術館」

(「大道芸術館」のひそやかな入り口。またがって隣の家に入ってしまう人もいるそうで要注意です)

墨田区向島の地にひっそりオープンしてから、国内外の熱い注目を集めている「大道芸術館」。正式名称は「都築響一コレクション大道芸術館 museum of roadside art」で、写真家で編集者の都築響一さんの貴重なアートのコレクションを堪能できるスポットです。

元料亭を改装した趣ある建物に探検気分で入ることができます。 1ドリンク付き入場券は3000円。3部制の完全入れ替え制で要予約です。

一見高く思えるかもしれませんが、シュールな異空間にトリップできて、他ではできない、しばらく語り継ぎたくなる驚きの体験ができるので、決して高すぎではありません。

1階から3階まで魅惑の連続

昭和はエモいと言われて昨今ブームらしいですが、実際の昭和はもっとカオスで、エモいだけでなくエロい魅力も混在していた、ということが実感できるミュージアムです。

1階から3階まで都築氏コレクションの作品が並んでいて、2階はバースペースです。

(入ってすぐのところに鎮座している人形。かつて三重県に存在した鳥羽国際秘宝館・SF未来館のホールにいた人形のようです)

1階でまずお出迎えしてくれるのは、透明の卵形カプセルに入った女性の像。裸体に黒いカーディガンを羽織った姿で、瞳には虚無感が宿り、妖気が漂います。

隣の部屋にもラブドールや秘宝館から来た人形が並んでいて、ソファーもあるので座ってじっくり秘宝館のDVDなど観賞できます。インテリアは昭和テイストで、湿った感じのエロスがまとわりついてきます。

(写真は刺激的すぎて掲載できないので実際行ってご覧になってください)

「ここにある裸体の人形の写真をSNSにアップすると、アカウントがBANされる可能性があるので気をつけてください」と、スタッフの方がおっしゃっていました。

念のためバストトップが写らない角度で撮影した方が良さそうです。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]伝説のSF秘宝館を再現した宇宙人のジオラマで異世界トリップ
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