辛酸なめ子の東京アラカルト
漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが注目する東京のお出かけスポットやイベントを紹介。辛酸さんならではの視点、現地でのエピソードに思わずニヤッとしてしまいます。
2022/10/ 9

ただの商業施設ではない「東京ミッドタウン八重洲」のポテンシャル【辛酸なめ子の東京アラカルト#65】

地下のバスターミナルでバスの勇姿を観賞

  

この商業施設の中でも重要な存在であるB2Fの「バスターミナル東京八重洲」へ。東京駅周辺の歩道上に分散していた高速バス停留所を集めたバスターミナルです。

B1Fのバス乗り場の入り口近くには、長時間のバス疲れを癒すマッサージのお店があり、B2Fにはコンビニとトイレもありました。

何かと便利なのですが、昨今の風潮かゴミ箱がなくてペットボトルも捨てるところがないのが気になりました。自分で持って帰ればいいのかもしれませんが......。

(主に千葉県の行き先が並んでいる電光掲示板。ふらっと乗って出かけたくなります)

電光掲示板には、バスの出発便と到着便の情報が並んでいます。

到着は銚子や君津、木更津、勝浦など。出発は、木更津、東金、鴨川、銚子、佐原など。時間帯によっては数分ごとにバスが行き来しています。

(最近のバスはラッピングも派手で、それ自体観光促進になっていたりします)

運賃は1000円から2000円台が多く、手頃な値段で千葉にプチトリップできそうです。(通勤、通学に使われる方がほとんどだと思いますが......)

11番線から16番線まである中、謎だったのは16番線から数時間後の18時30分に出る「新橋駅、新宿駅、渋谷駅」を回るバス

東京駅から電車ですぐにアクセスできる場所ですが......千葉から来て荷物が多い人が乗り換える路線なのでしょうか。

このフロアで楽しいのは、バスの出発と到着がガラスごしに観賞できるエリア。

(行くバス、来るバスをガラスごしに観賞できるのが楽しいです)

バスオタらしき男性が数人、写真を撮っていたのでその中で混じってバスを撮影。バス好きの少年が「いってらっしゃーい」と手を振っていました。

電車のホームよりもゆったりした時間が流れているようです。日常に疲れたら、ここでバスの発着をしばらく眺めているだけで、広大な千葉の自然のエネルギーを吸収できそうです。

辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デ ザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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