2021/6/16

「災害への備えは十分」と答えたのは1%。食料品の備蓄だけで大丈夫?

「災害大国」といわれる日本。地震だけでなく豪雨被害もこれからの季節は気を配りたいところです。「備えが大事」とは皆知っていますが、実際どれだけの人が十分に対応できているのでしょうか。

ジェイコム少額短期保険が2021年4月30日~5月6日に行った、持ち家世帯の「災害、生活への備えに関する実態」の調査が6月10日に発表されました。

両親の家のことも把握してる?

本調査は、「簡単に引っ越しができない」という持ち家世帯が生活の中で直面するさまざまなトラブルへの「備え」の重要性を再認識すべく行われました。

持ち家(戸建、分譲マンション)に住んでいて、さらに回答者の両親が持ち家に住んでいる30~40代の男女523人に聞いたものです。

それによると、「災害への備えが十分」と回答したのはわずか1%で、全体の6割弱が「備えが不十分」であることを認識していることがわかりました。

また、災害時の備えとして5割を超えたのは「食料、飲料、水の備蓄」のみで、生活再建のための「保険加入」や「貯蓄」をしている人は約2割に留まっています。

備え・防災アドバイザーの高荷智也さんはこの結果を受け「命を守る環境を整え、備蓄品は生活の延長で行う日常備蓄で実施し、また生活再建への不安を解消するための貯蓄・保険加入といった基本的な項目を実施すれば、災害に対して極端に恐れる必要は無くなります」と話します。

自分の家だと把握もできますが、これが両親の家となると保険や備えの把握度合は下がってきます。

両親の住宅ローンの実態と住宅ローンと保険の関係性について聞いたところ、8割以上が「両親の住宅ローンの支払い状況」を把握するも、「家財」への備えは6割以上が「把握していない」と答えています。

「命が無事だった場合には、生活再建が必要になりますが、自宅や家財が大きな被害を受けている場合は、金銭的な負担が大きくなります。建物および家財の調達にどの程度の金額が必要か、それをまかなうための貯蓄や保険の状況がどうなっているのか、両親または子どもの住宅ローンや保険の状況を把握しておくことは、災害時の金銭的な負担への備えとしても重要になります」(高荷さん)

生活を守るための準備には終わりが無いため、「どのくらい備えるか」を決めるのではなく、「どのくらいなら備えられるか」という、自分のできる範囲で防災備蓄などに取り組むことが重要ですね。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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